ごあいさつ
必要に迫られて
ヒナギク先生とペアになって
指導していくことになったけど、
話を聞いているとヒナギク先生に
問題というよりも、これまでの
環境がそういう状況を
作ってきていることが
若干伝わってきました。
取り敢えず６年間ずっと
帰宅部で、やっていたのは
個人競技の習い事だけ。
アルバイトも接客業とかの
経験はなくって、工場とか
そういう個人でずっとラインに
向かっているようなもの
ばかりだったらしいです。
友達はそれなりにいたけど、
でもそこまで多いわけでもなく、
基本的にインドア派なので
大きな人間関係を築いて
きていないのが現状。
一から……教えなきゃ
いけないことがわかった。
保育中の時間を通して
これらの話を聞いた私は、
そのまんまリーダーと
主任に話をしに行きました。
「一応話をしたところ
上司とか先輩とかの
認識はあるみたいですけど、
これまでに上下関係のある
人間関係に属してないので、
イメージとしてはあっても
どう接していいのか
わかっていないって
いうのが正しいのかも
しれません。あとこれまで
周りの大人は話を聞いて
くれることが当たり前
だったから、自分を否定
されるような発言が出ると、
『でも私はこう思った～』
みたいに反射的に説明を
しているみたいです。
本人と話していると、
言い訳をしようとしている
つもりもなくて、
言葉のチョイスが
間違っているみたいな
感じがしますね。」
リーダー
「なるほど。」
主任
「……。」
「なので上司と先輩の
関係性とかから説明して、
友達や家族とは立場が違う
みたいな初歩的なとこから
説明していった方が
わかりやすいのかも。
保育も事務仕事も問題は
ないみたいだけど、
どうしても前園のやり方を
引きずってしまっていて、
その点も細かく注意を
していかないと
いけないかもしれません。」
一応何回か関わって来た中で
説明したら理解してくれた
こともありました。
例えば着替えなのですが、
うちの園では午前の保育が
終わったらそのまま手洗い排泄
からの食事に進んでいたけど、
系列園では午前の保育が
終わったら手洗い排泄で
着替えてから食事に
進んでいたんですよね。
これは午前の保育中に
衣服が汚れているので、
衛生面を考えてお着替えを
してから食事をする意図が
あったようですが、
ヒナギク先生はそれが強く
刷り込まれているので、
どうしても食事の前に
着替えないことが
受け入れられなかった。
なので食事の前に服を
脱がそうとしてダリア先生に
注意されてたんだけど、
例えばこれの解決方法として
使用しているエプロンの違いを
説明しました。
系列園ではこういうタイプの
エプロンを使用していましたが、
↓↓↓
うちの園ではこういうタイプの
エプロンを使用しています。
↓↓↓
外遊びをして砂だらけでの
食事は不衛生だから
適宜着替えをさせていたけど、
室内遊びをしている場合は
そこまで汚れるわけでもないし、
こういうタイプのエプロンだから
テーブルと袖などが接触する
ことも少ないので、敢えて
着替えをさせる必要はない
ことを伝えました。
どのみちお昼寝前に
うちの園はパジャマに
着替えて、起きたら
新しい衣服に着替えるので、
一日中汚いふくでいることは
ないので。
ヒナギク先生はエプロンの
違いや、衛生環境の違いを
しっかりと説明したら
それでそれ以降お着替えを
強行することはなくなったので、
この子は自分が納得できる
説明があれば間違えないことが
わかってきた。
これまでは自分が納得できない
ことに対して大人は向き合って
説明して納得させてくれてたん
だろうし、それがないと
前に進めないのであれば
そこは周りも説めしてあげる
必要があると思います。
系列園で保育をしてきたとは
いえさ、まだ彼女は社会に
出たての新人さんなのだから。
