ごあいさつ
初日から保育室で色々と
やらかしてくれてる
ヒナギク先生に、他の先生達は
無言を貫いていました。
あくまでも研修を担当して
いるのはリーダーだし、
うちのクラスで一番偉い先生が
適宜注意している以上、
私達に口を出すことはできない。
それでもやっぱりみんな
それぞれ思うことはあったのか、
子ども達がだいたい帰って
ヒナギク先生が契約書のことで
事務長先生に呼ばれて行った
時には、一瞬で部屋が
ざわつきました。
スズラン先生
「なんなのあれ！
聞いてたよりも
ヤバくないですか？」
」ナズナ先生
「だから言ったじゃん。
ヤバい先生なんだって。」
クラスに園児さんが２人しか
残っていなくて、入り口側の
スペースで一人の先生が見て
くれていたので、
書類業務を一気に
片付けていた先生達の
お口は止まりません。
普段基本的にこんな風に
保育時間中に雑談をするのは
滅多にないので、本当に
みんな衝撃的だったんだと
思います(￣▽￣;)
ちなみにみんな大声では
話しておらず、以下子どもに
聞こえないように声を潜めて
話しております、
ナデシコ先生
「やめなよ。
保育中だよ。」
スズラン先生
「わかってますけど！
あれはヤバですいって！
あり得ないでしょ
あの発言！！！」
ナズナ先生
「ねぇぽい先生！
ぽい先生は研修でもっと
関わってるでしょ！？
どうなのよ！？」
あ、このナズナ先生が
異動前から噂を広めてた
うちのクラスの噂好きの先生です。
「あ～、黙秘で( •̅_•̅ )」
スズラン先生
「なんでよ！笑
吐いてよ！！！笑」
本当は私もヤバいと感じた
こととか話したかったけど、
それはここで話すべきこと
ではないと思うし、ここで話すと
職場の人の悪口になるから
言うのは控えておいた。
ぽい先生が言ってたって
なりかねないので、職場では
苦情を言うとかでない限り
そういう話はしないに
越したことはありません。
ナデシコ先生
「まぁ今日はまだ初日だし、
緊張してて上手くいかない
ことだってあるでしょ。
人見知りで口下手なのかも
しれないんだし、まだ若い
お嬢さんなんだから
もうちょっと様子見ても
いいんじゃないの？」
スズラン先生
「いやいやいや～。
口下手にしても限界が
あると思いますよ。
しかも会話が上手く
いかないとかじゃなく
ないですか？私もう
あの障害児さんの話の時に
キレそうになったもん」
」スズラン先生の言葉に、
ナデシコ先生も
さすがに黙り込んだ。
受け答えについては
まぁ初っ端だから上手いこと
噛み合わないとかはあるし、
緊張から言葉が出なくて
思わぬ返事しか出来ないとか、
そういうことはあると思う。
でも障害児さんの保育に
ついては確実に個人の価値観の
問題だし、ああいう価値観の人は
障害児保育を率先して
受け入れているうちの園の
先生達には許せないのは
正直同感でした。
私が恩師に誘われてこの園に
決めたのも、障害児さんに関わる
機会が多いこととか、
通常保育の中で障害児さんが
共存していくことができる
この理念に共感してのことが
大きかったんですよね。
特にスズラン先生はそういう保育を
もっと勉強するためにって、
わざわざ障害児施設から転職して
きたってのもあるから、
そういう障害児さんを社会から
排除するような発言には
かなり過敏でした。
スズラン先生
「もう私あの人と
やっていく自信ないです。
子どもとか預ける
保護者さんのこととか
否定するような発言した
時点で、同じ保育士
として思えないです。
無理です！」
」その言葉にナデシコ先生と
顔を見合わせながら
苦笑いして溜め息。
まだ20代半ばの先生なので
感情を率直に言ってしまう
ところがあるのだけど、
そういう若いところは
あなたもヒナギク先生も
結構似てるわよというのは
Over30組は黙っておきました。
