他人を見下す若者たち (講談社現代新書)/速水 敏彦
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のレビュー。ぽちるとねこやんにお小遣いが入りますw

速水氏の指摘は、たいていの人には耳が痛いんじゃなかろうか。
tk仮想的有能感は、誰もが持っていると思うんだよね。
他人を見下すことによって、自分ができる人であるように錯覚すること。
ぶっちゃけ「あいつバカじゃね?」的な感覚。
おいらは持ってないよ?って言う人には、うそつきのレッテルを貼らせてもらうわw

いやー、こういう感情って人間の一番暗い部分だから、
認めたくないって言うか、目を覆いたがるのはわかる。
読んでて鬱々としてくるもんw
あえて「踏み絵」と言ったのは、
仮想的有能感が強い人間ほど、脊髄反射するんだなと。
感想を読んでいると、脊髄反射的全否定と、
読み込んで消化した上での批判が真っ二つに分かれている印象を受ける。

某Fラン大で心理学をかじったおいらが、あえて名大大学院の教授に意見してみるww
速水氏は、心理学用語である「自尊心」「有能感」をそのまま使っちゃったんじゃないかと。
もうちょっとブレイクダウンというか、再定義して書くべきだったかもね。
だもんで「でっていう」的な印象が強くなってしまう。
「健全な」有能感について説明があったほうがよかったのかなー…

速水氏は、仮想的有能感それ自体が悪ではなく、
それが先鋭化・肥大化してしまうことが悪だと言いたかったのではなかろうか。
「健全な」有能感を作るべく、仮想的有能感を自己研鑽の動機付けへと転換させるのか、
それともただそこにとどまって肥大化させてしまうのか。

ネットの世界というのはある意味、仮想的有能感を先鋭化させてしまうからねぇ。
面白いオピニオン系ブログが、単なるヘイト系ブログに成り下がったりとかさ。
(↑実はこれ、縦断的研究をすれば修論レベルくらいにはなるんじゃないかね?)

まぁ、かなり主観で今どきの親を叩いている文面が見受けられるので、
「他人を見下す団塊ジジィ」って感想をもたれるのも仕方ないのかな。
でも、文中で速水氏は、「年齢が高い人でも仮想的有能感が強い人はいる」と書いてたけどね。

ggればある程度推測できることなんだけど、
速水氏の研究フィールドはどうも学校教育の現場がメインのようなので、
どうしても若者がターゲットになりやすいんだろうなぁ。
親世代との比較検討ができればいいんだけどね。