オデッサ@森ノ宮ピロティホール | ヘルシンキの蒼い空

ヘルシンキの蒼い空

冬が長く太陽を見る時間がとても短いフィンランドだけど
晴れた夏の日の青空は他の場所では見ることができない深く澄んだ蒼さ
今でも夢に出てきます


三谷幸喜久々の新作は鎌倉殿の13人にも出演していた柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也の3人芝居。オデッサとはアメリカのテキサスにある町の名前。

オデッサで強盗殺人事件が発生し、日本人のバックパッカーが容疑者として取り調べを受けることになったが、彼は英語が話せない。連続殺人事件で人手が足りないなか彼の取り調べを担当する普段は遺失物係の日本語を話せない日系アメリカ人の女性警官は困り果て、ホテルのジムでトレーナーをしている日本人に急遽通訳を頼むことにしたが、バックパッカーと話したトレーナーは彼が犯人ではないと確信し、めちゃくちゃな通訳を繰り広げていく。

これ、すごいのが、トレーナーと女性警官が二人で話すときはセリフが日本語で(実際には英語で話している設定)、バックパッカーを含めた3人になると、この二人のセリフは英語になり後ろに字幕が入るという。さらにトレーナーとバックパッカーはどちらも鹿児島出身という設定なのでセリフは鹿児島弁。

トレーナー役の柿澤勇人は英語で話したり鹿児島弁で話したり、まぁ大変なことに。英語監修は宮澤エマで鹿児島弁監修は迫田孝也なので、2人はそれぞれの言葉に堪能なんだろう。

舞台なのに字幕という珍しいことになっていたけど、英語はさほど難しい言い回しはしていなくて、少し英語がわかる人なら字幕なしでも理解できる程度で、すごく楽しめた。ラストは、なんとなく予想はしていたけどどんでん返しもあり、休憩なしのギュッと濃縮した舞台は面白く大満足。