夢見が悪くて

嫌なことを思い出してしまった真顔




私は昨年11月に乳がんの告知を受け

翌月の手術直前まで派遣保育士として

働いていた。


同僚、上司の先生方には

すぐに病気のことを伝えた。


みんなすごく心配してくれて

“仕事も休んでいいんだよ。”

“無理しないでね。”

と言ってくれたが


治療前だったし、

身体に不調は全くなかったし、

なにより何かしていた方が

よっぽど気が紛れるので


「手術までは働かせてください。」


と伝えて勤務していた。


とはいえ術前検査などで

早退や欠勤を度々していたので

職場の先生方には

本当に迷惑をかけたと思う。



ある時、

私が一人でトイレ掃除をしていたところ

隣のクラスの若い先生が声をかけてきた。


ちょうど乳がんの告知を受けて

手術が決まった直後の頃だった。



「昨日検査結果だったんだよね?

どうだったの?」



「やっぱり乳がんでした。」



「え〜。そうなんだ。

じゃあ手術するんだ?」



「はい。全摘らしいです。

色々と不安だけど

仕方ないです。こればかりは…」



「もう本当に強いよね〜

あたしなら絶対に無理〜。

仕事なんてしてられないよ〜」



「仕事してる方が気が紛れるんですよ。」



「え〜?!無理無理〜。

あたしなら絶対無理〜。

ほんと強いよ〜。」



「……。

強いっていうか…。

そういう診断結果なので

手術なり治療なりしないと…ね?」



「え〜。

でも怖いじゃん!

あたしならほんと無理〜。

マヨ先生、強いわ〜



「……。」



「あたしなんて、

健康診断で再検査になっただけで

夜も眠れなくなるもん。

怖くて怖くてさ。

ほんと強いよね〜

あたし、もう想像するだけで無理〜」



彼女はそう言って去っていった。





は!?


持っていた雑巾を

床に叩きつけたくなった。


グッとこらえて我慢したけど。




「ほんと無理」の意味もよくわからんし。


くどいほど強い強いと言われて


正直めっちゃイライラした。



強いってなんぞや?


癌と診断されて仕事してることが?


手術をうけることが?



何が?




生きていくために

そうするしかないのに。



私だって怖いに決まってる。



逃げてどうにかなるなら

そうしてる。



だけどどうにもならないから



手術も受けるし、

病院にだって何度も行くよ。



治療だってうけるよ。




全てが未知の出来事で

今後自分の身体が

どうなるのかもわからない。



怖いにきまってるだろうが。




アホか!!!




強いって言葉は

励ましにもなんにもならない。



そもそも

あたしは自他ともに認める

弱虫ヘタレだ!!



なんの自慢にもならないけども真顔!!



私は今後、絶対に何があっても

周りの人に対して

「強いね」という言葉は使わない。



その言葉は決して

褒め言葉じゃないんだよ。



みんな必死に生きてるんだよ。




っていう…

過去の苦い思い出でした🙇‍♀️