キッズケータイを使って
一日に何度もラブコールを送ってくれる娘。
可愛くて、愛おしくて
元気を沢山もらえてる。

息子も寝る前にはテレビ電話で
一日の様子を話してくれる。

この子たちのために、自分のために
きちんと、この病気と向き合って
しっかりと治していきたい。

………………………


子どもたちに

私が乳ガンであることを伝えたのは

11月30日だった。


癌であることを自分が知ったその日から、

子どもたちにはなんて伝えようかと

ずっと考えていた。


当初、病名は伏せて伝えようと思っていた。


でもタイミングが悪いことに

娘が通う保育園で

私はクラス役員になってしまっているし

息子の方も現在5年生なので、

12月には来年度の地区役員選出会議が

控えている。


私の病気が役員免除の理由になるかは

わからないけれど、

乳ガン発覚後ほどなくして

学校の先生、保育園の先生、役員、同じ地区の保護者、職場、近い友人たちには

病気のことをきちんと伝えた。


この先、もしも息子や娘が困っていたら。


どうか優しく声をかけていただいたり

フォローをしていただきたい。


そんな思いでいっぱいだった。


こういう話は

広がるのが早いことは理解している。


たとえ病名を伏せて

子どもたちに伝えたとしても、

思わぬところから

病名を聞かされる可能性がある…。


それだけは避けたかったし

嘘もつきたくなかったから

旦那とも数度の話し合いを経て、

子どもたちには病名もきちんと伝えよう

ということになった。


そして手術のちょうど1週間前の

1130日。


就寝前に子どもたちへ伝えた。


娘は今にも泣き出しそうに


「うんうんうん。」


となんども頷いて聞いていたけれど、

癌という病気や手術という言葉は

やはりいまいち

理解ができていない様子だった。


おそらく理解できたのは、


【お母さんが病気になってしまった。

病院に行っちゃって

しばらく会えなくなってしまう。】


その部分くらいだったと思う。


「入院中はテレビ電話とかで話せるからね。

会えなくなるわけじゃないよ。」

と伝えると

少しだけ安心した様子だった。



一方息子は、最初こそ


「え?!なんの病気?!」


と驚いて聞いてきたものの


「乳ガン」というワードを聞いた途端


「癌ってヤバいやつじゃん。。。」


と小声でこたえた後


一切話さなくなった。


「悪いものだから

手術でとってもらうんだよ。

取ってもらえばもう大丈夫なんだよ。

心配いらないんだよ。」


私も旦那も明るい口調でそう話し、

できるだけ

【大丈夫】

という安心感を与えたかった。


けれど息子は

そのうち掛け布団を頭までスッポリと被り


頷くこともしなくなった。


一通り話が終わって


「じゃあそろそろ寝ようかおやすみ」


と、部屋の電気を消すと


頭まで被った布団の中から


声を押し殺して

すすり泣いているのがわかった。


声をかけて抱きしめてあげたい。


でも、今声をかけたら私も泣いてしまう。


私が病気のことで泣く姿を

子どもたちには絶対に見せたくなかった。


だから泣いている息子を

静かに見守ることしかできなかった。


切なくて、つらくて、苦しくて。

暗くなった部屋の中で

私も声を押し殺して泣いた。


ごめんね。

お母さん病気になってしまって。

不安にさせてしまって。

本当にごめん。

絶対に治すからね。

癌なんかに負けてたまるか。

大丈夫だからね。

ごめんね。

今までもこれからも、世界一、宇宙一

大好きだよ。


言葉にならないけれど、

どうかこの想いが

子どもたちに伝わりますように。


少しでも子どもたちが

心穏やかに過ごせますように


そう願ってやまない。




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