こういった撹乱に満ちた空気の下こそ、
鮮度を持った言葉を投げかけないと。
そう焦りながら、空白の分の創作的な
体力が戻っておらずまとまらないのが
もどかしいけれど、秘するが花と
無言でやり過ごすなどいられない。
水際で揺らぐ、あなたの暮らし
という名のボート。
命永らう事を求め差し出す
ひとひらの紙は、あなたを救済するか。
それとも見殺しにするか。
為政者が目指す強さ豊かさに、
古に踏み込んだものと同じ臭いを
感じる限り。
とっくからこの場に認めてきた、
物言えぬ世の中になる風向きに
対する恐れは尚も膨れ上がる。
例えばある日を境にその好きな歌が
口遊めなくなったり、生活の逐一を検閲、
干渉される様な抑圧が生まれたり。
現時点ではまるで映画と一笑に付され
そうな回帰思考が、誰彼と重ねてきた
日常を容易く塗り替えてしまいそうで。
熟慮せず賛美するがまま許容した
権柄尽に歯止めがかけられなくなっては、
いち個人の権利であり選択出来る自由は
やがて削がれ、経済に留まらず情操面でも
暮らし向きの貧弱は進む。
支配階級を除いた庶民のボート
(つまり民意)が沈んでいく様を見ている
だけしか残らぬ未来はどうにも耐え難い。
私は往生際が悪い人間なので、
やすやすと諦めたくない。
この手や心で何にも染められる、
雪よりも真白い時を。
安息を願い分かち合う、
愛する人の囁きを。
赤く滴る血や、黒く爆ぜる弾薬に
掻き消されたくはない。![]()
読んでくれて、ありがとう。
