時の砂を攫う色なき風は
忽然と命の終焉告げ
器を失くした灰が残された
小夜の空に満ちる眩い名残
黒白(こくびゃく)帯びた歌を聴く為に
耳を澄ます裸の櫻の下
欠けゆく月に「行かないで」と乞えば
共に想う
今抱(いだ)かれているか母の懐(ほほ)に
華のままで
深い闇の寄る辺とした面差し
白金(はっきん)に縁取られた薄雲も
有明には高く飛び翔る羽根
絶え間なく綴った哀歌(エレジー)を向け
悔みや祈りを宿した光の
ただ安らかな旅路である事を
溢る優しさは未来(あす)を希(こいねが)い
群星と舞う
歌に描いた子を抱き留めていた
華のままで。
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読んでくれて、ありがとう。
BUCK-TICK
『さよならシェルター
destroy and regenerate-Mix
(Live at TOKYO GARDEN THEATER
2023/7/23)』
作詞:櫻井敦司
作曲:星野英彦
☆前々回の詩→『Univerce』
☆前回の詩→『SPELLBOUND』