知り合って間もなく、彼の名前はミキヤで、大阪の大学に通っている大学院生なのだと知った。研究室のプロジェクトで万博に関わることになったのが万博ボランティアをするきかっけだったという。ミキヤくんのお父さんは、彼が小さい時に不慮の事故でなくなってしまったらしい。5歳の時、天体望遠鏡を買ってもらい、ニュートンを毎月買ってもらって、でもそれ以外はごく普通のサッカー好き少年として過ごしていたと聞いた。

「本当になりたいのは宇宙飛行士。けど今はまだ迷ってる。宇宙ビジネスって今すごいバブル来てるんだ。ミミさんが今使っているスマホ、天気とか毎日チェックするでしょう?あれも気象衛星からのデータで分かるようになっているんだよ。そんなこと知らずにみんなスマホで天気予報とか見てる思うけど」
宇宙工学を学んでいるだけあって、星や宇宙の話になるとめっぽう熱い。でもそんな彼を見ているのも悪くない。
「ねえ、今日は俺のおごりだから聞いてよ~」なんて言われるとソフトクリームが溶けて、カップが空になっているのに延々と話を聞いてしまう。

「もちろん市販の望遠鏡も数千万光年先の天体を見ることってできるんやけど、100億光年以上かなたを見るにはもっと大きな展望鏡が必要なんだ。だから大きな天文台って必要なんよ。今こうやって見ている光もはるか昔のその天体を出た光で、遠くを見るってことは昔を見るってことなんだ。宇宙の歴史を知ることで人類のこれからが分かるとしたらすごいことだと思わへん?」熱く語る彼の額の汗を電動ファンの風で冷やす。

「それともうすぐ海外に行くかもしれない。英語の勉強をもう少し頑張らんとあかんなと思って。会話ができるようにならないと」という彼の話を聞くと自分も何かを頑張ろう、という気持ちになる。何かに真剣に向き合っている人は魅力的だ。きっとそれが彼に惹かれている理由なのだと思う。
~to be continued~
※実体験を元にしたフィクションです。
大阪・関西万博2025スピンオフ小説
大人のためのちょっと切ない
ラブ・ショート・ストーリーを
書いています。
自分を慰めるために書き始めた
「夢洲ラブストーリー」ですが、
予想外に多くの方々にも
読んで頂いているようで
大変嬉しく思っております。
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万博ロス、
という言葉を最近あまり聞かなくなりましたね。
……寂しいことですが。
日々の新しい記憶や思い出が出来て、
あの感動を忘れてしまっていませんか?
先日、思い立ってふと名古屋の
大阪・関西万博オフィシャルグッズのショップへ。
30分くらいぶらぶらしていたら
スタンプやグッズを買っている方、
結構いましたね!
何だか嬉しかったです。
思わず声をかけそうになっちゃいました。
いやいや、愛知の人で
ミャクロスしてるの私だけじゃないやん![]()
と思って。
不審者と思われるのでもちろん、
声はかけていません。
ミャクミャクが恋しい方に
この物語を贈ります。
最後まで読んで頂き、
ありがとうございます![]()
前回のお話はこちら
夢洲ラブストーリー
<これまでのあらすじ>
失恋と失業でピンチの主人公ミク。偶然行った関西万博沼にはまり、「ミミ」として配信をはじめる。万博ボランティアをしている大学院生ミキヤと知り合い、宇宙や彼の将来の夢について話を聞くうちに……。(続)
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ライターのゆきこです。
ご訪問して頂きありがとうございます![]()
愛知県で
ミニコミ誌のライタ―をしております。
エネルギーの研究者であった父の自伝
「偲」を
2024年に出版し、
2025年より記者をはじめました。
書く人は変われる
の信念で
これからも書き続けて
いきたいですね。
アマゾンで好評発売中!
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