去る6月26日にロンドンのギルバートホールにおいて行われた、天皇陛下を歓迎するシティー・オブ・ロンドンの晩餐会において主催者である市長のマイケル・マイネッリ氏は天皇陛下のスピーチを受け、まとめのスピーチをされました。

天皇陛下のスピーチも素晴らしかったのですが、マイケル・マイネッリ市長のスピーチも素晴らしかったので、ここに取り上げてみました。

 

天皇陛下のスピーチを受けて、マイネッリ氏は、天皇陛下の落としたコインが全額戻ったことを希望しますとジョークを言い、さらに日本の旅行で温泉に行ったとき、見ず知らずの老人から入浴前に体を洗う作法を習った少し恥ずかしい体験をあげて、日本人の親切な心を述べました。

 

そして、最後に与謝蕪村の「燭の火を燭とうつすや春の夕」の俳句を取り上げ、その俳句がトーマス・ジェファーソンのある格言と結びつくと述べました。「それはこの一つのロウソクの火を消すことなく、もう一つのロウソクに火を灯す時、この火は日本と英国の尊い交流の火を思い起させることです。そしてその交流の基盤は愛と知識の交換であり、この二つの炎がますます燃える時、日本と英国が発展する時です。」とスピーチを締めくくりました。

 

ここでは、与謝蕪村の句のマイネッリ氏が述べた英語とトマス・ジェファーソンの格言をあげておきます。

 

The light of candle is transferred to another candle spring twilight.

 

(燭の火を燭とうつすや春の夕)

 

”He who receives an idea from me, receives instruction himself without lessening mine; as he who lights his taper at mine, receives light without darkening me."

 

「私から教え受ける者は、私の教えを弱める事無く自分自身に教えを受ける。私の教えにローソクを灯す者は、私を暗くすること無く光を受ける。」

 

--- Thomas Jefferson, Serected Writings

 

youtubより動画をあげておきます。

 

 

なおマイケル・マイネッリ市長のまとめのスピーチは35分30秒位からです。