去る3月28日は英国の女性作家ヴァージニア・ウルフが彼女の命を自ら絶った日です。
ヴァージニア・ウルフについては下記をご覧ください。
同日にお孫さんのエマ・ウルフさんがこの手紙を彼女のXのポストにあげています。
ポストには
「ヴァージニア・ウルフは83年前のこの日に彼女の命を絶ちました。彼女が彼女の夫(私の大叔父であるレオナード・ウルフ)に残した美しい最後の手紙です」
とあり、手紙の全文をのせています。
エマ・ウルフさんのポストはこちらです。
ここではその手紙を見てみたいと思います。
Dearest
I feel certain that I am going mad again. I feel we can't go through another of those terrible times. And I shan't recover this time. I begin to hear voives, and I can't concentrate. So I am doing what seems the best thingto do.
愛するあなたへ
私はまた頭がおかしくなっています。私達はもうあの恐ろしい時間を乗り切ることは出来ません。そして今度は回復することは無いでしょう。私は声が聞こえ始め、集中できないのです。だから私は最善と思えることをしようと思います。
You have given me the greatest possible happiness.You have been in every way all that anyone could be. I don't think two people could been happier till this terrible disease came.
あなたは私に出来る限りの最上の幸せを与えてくれました。あなたは全ての点でなしえる完璧な人でした。この恐ろしい病気が発症するまでは私達二人の人間が果たしてより幸せであったと言えるでしょうか。
I can't fight it any longer. I know that I am spoiling your life, that without me you could work. And you will I know. You see I can't even write this properly. I can't read.
私はもうこの病気と戦うことは出来ません。私はあなたの人生を台無しにしていています。私が居なくともあなたはきっと仕事が出来るにちがいありません。私はもうこの文章を正しく書くことが出来ないし、読むことも出来ません。
What I want to say is I owe all the happiness of my life to you. You hve been entirely patient with me and incredibly good. I want to say that -
everybody knows it. If anybody could have saved me it would have been you.
私か言っておきたいのは、私の人生のあらゆる幸せはあなたのおかげだったということです。あなたは私に対しとても忍耐強く信じられないくらい良くしてくれました。
私が言っておきたいことは---
誰もがそのことを知っています。もし誰かが私を救うことが出来るとしたら、それは
あなたでした。
Everything has gone from me but the certainty of your goodness . I can't go on spoiling your life any longer.
あらゆるものが私から消え去りますが、あなたの優しさだけは心に残っています。私はあなたの人生をもう台無しにし続けることは出来ないのです。
I don't think two people could have been happier than we have been. V.
私たち以上に幸せだった二人はおそらく居なかったでしょう。
(日本語はあくまで私訳です)
朗読がありますのであげておきます。