助演男優賞 | 泥棒ランナー 【一風変わった大会が好きよ】

助演男優賞

5月31日(火) はかた号の旅

博多に向け発車するとすぐに案内放送があった
車内設備や到着予定時間とかだ
その中で聞き捨てならない案内が耳に飛び込んできた
この日は名神高速道で夜間集中工事が行われるとかで一部区間が通行止め
迂回しなければいけないので多少遅れがでると予想されるというのだ

ただでさえ14時間以上も乗車するのに
さらに遅れが生じるなんて、どんだけ地獄を味あわなければいけないのだろうか
もう不安は増すばかりだ

さて、もう一つの不安
はかた号の旅の主演男優賞が僕なら助演男優賞間違いなしのあのヤバそうな男のことだ


後ろのヤバそうな男
発車直後から携帯で話し出す
小声だが真後ろということもあり聞こえてくるのだ
聞きたくもないが内容が耳に入ってくる

「警察だが警備がどうのこうの・・・」

やはりあっち系の人なのか?

「誰々と連絡取って後で電話くれ
何時でもいいから必ず連絡しろ起きてるから・・・」


いやいや、何時でもはないだろう
今は発車直後(21時)だからまだ我慢できる
夜中に掛かってきてみろ流石にそれは我慢できんぞ
そのときはいくらチキン野郎の僕でもキレル
そんな妄想をしながら未だシートを倒せずにいるなかバスは西へと向かう

窓のカーテンが閉められているのでどこを走っているのかわからない
好きな景色も見られないし、本を読もうにも酔いそうでそれもできない
もちろん眠ることはできない


暇だ・・・

そういえば水曜どうでしょうでの「はかた号」では最初の休憩所まで
釣りバカ日誌のビデオ放映をしていたなんて放送してたけど
今はないのかい、そういうの
モニターもちゃんとついてるじゃないの
僕の席からだと前の座席で左下4分の1見えないけど(;^_^A


局、ビデオ放映をする気配がないままバスは僕の不安を意に介せず走り続ける

相変わらず僕のシートは1ミリも倒せずにいる
出発して幾ばくも経ってないので今は大丈夫だが
寝ようとするときにリクライニングできないのは流石に辛いだろう


だが、後ろのヤバそうな男に怖くて声なんて掛けられない
あの女性の「倒すときは一声掛けて」発言で
車内は声掛けないとヤバい雰囲気で満たされている
しかも、女性の発言の相手がヤバそうな男だから尚更だ

倒すにはどうすればいいのか考える
考える時間はいくらでもあるのだ


あばれはっちゃくのように
心の中で「閃け、閃け・・・」と呪文のように唱える
何回、何十回、いや何百回「閃け」を唱えただろうか


出発して2時間チョット経ったときに車内放送が流れた
「まもなく静岡のPAで休憩のため停まります」とだ


!!!

閃いた!

この放送を聞いて閃いたのだ
シートを倒す方法を


ヤバそうな男は出発前禁煙パイポをくわえていた
間違いなく休憩では喫煙のため車外へ出るだろう
席を立ったらその隙をみて倒してしまうのだ


我ながらの名案
自分で自分を褒めてあげたい!

案の定、バスが停まるやいなや駆け下りていく
心置きなくシートを倒すのだが
目一杯倒すのではなく少し遠慮気味にシートを戻す
こういうところで性格が出ちゃうんだろうな(;^_^A


シート問題も解決したところで
僕も休憩のためバスから出る


気持ちいい!

何だろう、この清々しい気分は
たったの2時間しか乗ってなかったというのにさ
この休憩時間天国が永遠に続けばいいのに・・・


しかし、そんな時間天国は長くは続かない
15分強で休憩は終わり再び地獄はかた号に戻される


 
アイスのような信玄餅クレープでリフレッシュ

静岡休憩所を23:30出発
次の休憩は山口県の佐波川SA、予定では8:30頃だ
その間の9時間は車外に出ることはできない


さぁ、ここからが本当の地獄の始まりだ