のろ猫プーデルのひゃっぺん飯  おかわりっ!! -4ページ目

のろ猫プーデルのひゃっぺん飯  おかわりっ!!

飛びすさって行くような毎日の覚え書き。
私はここにいます、の印。

こんにちは!

ご無沙汰してしまいましたね。ブログ、何年ぶりだろう。

それでも恐る恐る覗いてみれば、いまだにブログにお客様がいらしてくださっていて、ありがたいやら申し訳ないやら……。

感謝感謝です。

 

前回のブログから今日まで、それなりにいろんなことがありました。

といっても大事件ではなく、左目を白内障の手術を受けたり、神事で宮古島に行ったりといったことです。

白内障の手術は慣れましたね。もう二三回受けてもいいくらいです。といっても目玉は二個しかないから、これにて終了。

宮古島行きはいろいろ学ぶことがあったのですが、それはまたいつかお話します。

それ以外は母もプーデル家も変わりなく元気でした。

 

母もごく自然に年老いていっています。

耳が遠くなる、目が悪くなる、歯が抜ける、といった以外にも老いは嗅覚や味覚にも影響を与えることを母を見て知りました。

「おいしくないんだよ」

昔好物だったものを食べても母はそう言います。私は変わらず美味しいと思うから、母の舌の細胞が老いてしまったのです。

臭いもよくわからないようで、腐っていないものを腐ったと感じ、ちょっと怪しいものを食べられると感じたりします。

そういえば、味覚と嗅覚にまつわるこんな話を思い出しました。

北海道のU町にあったお蕎麦屋さん(今は閉店)の話。

 

そこはなかなか食べるのに勇気がいるお蕎麦屋さんだったと町の人は言ってました。

例えばざるそばを頼む。すると店主は茹で上がったソバをつかみ上げてザルに盛り付け、その後、床の真っ黒い雑巾で濡れた指先をちょちょいとぬぐう。と、やおら同じその指でもう一人分のそばを掴んで盛り付けていた、とか、その店はそんなエピソードが多いので客は一か八かで食べなきゃならんのでした。

その店では出てくる総菜も必ず変な臭いがしたそうです。味も酸っぱいのでお客は店主に

「おい、この煮物、わるくなってねぇか?」

と聞く。すると店主は

「悪くなってねえ」

と答える。

「だってよ、臭いが変だべさ。腐った臭いだべ」

と周りの友人にも臭いをかがせて客は言う。すると皆は口々に

「これは腐ってるな」

「いつ作ったよ? 味も変だし食えねえよ」

「食わねえほうがいい。腹壊す」

店主は「腹、壊さねぇよ! 腐ってねえんだから!」とがんばって、店の奥に「おーい!」と声をかける。

「婆さん、呼んでくれ! 客が腐ってるって言うんだ!」

すると店の奥から腰の曲がった小さな婆さんが出てくるんだ、と町の人は言います。

婆さんは音もたてず出てくると黙って総菜の小鉢を受け取ります。

「婆さん、食ってみてくれ。客が腐ってるって言うんだ」

店主の言葉に婆さんは黙ったまま箸を動かしてサトイモを口に入れます。

「どうよ? 腐ってるか?」

するともぐもぐしながら婆さんは答える。

「腐ってねぇ」

「ほーれ見ろ! 腐ってねえべ」

店主は勝ちほこったように言うのでした。

 

「ま、この店じゃ腐ってる腐ってない、はしょっちゅうなんだけどね」

この話をしてくれた町の人は言います。

「ただ、おかしいのがその店っちゅうか、その家には婆さんはいないのさ。どこの婆さんだって、みんな不思議がってるんだ。腐ってる腐ってないの話になると、店の親父は必ず婆さんを呼ぶ。すると奥から出てくる。だけど、誰も知らねえのさ。あの婆さんダレだって、そこが一番のミステリーよ」

この話を聞いた時はもう閉店していたので、私も母もその店には行けませんでした。

「ちょっと行ってみたかったね」

と母は言ってました。

今の母の鼻と舌では「腐ってねぇ」となると思います。

 

なつかしいU町のお話でした。

 

今度、YOUTUBEデビューしようと思います。

母も100歳を超え、私が見てきた母の魂の、佐藤家の魂の歴史の、また私の役目のお話をしたいと思ったからです。

おもに心霊話になると思いますが、コワイ話ではなく、上のような面白エピソードも披露できたらいいなと思っています。

私のことだからコワイよりもオモロイ話になるのではないかなぁ……。

こちらでもお知らせするのでぜひご覧くださいね。