メッセのインストしてたら消えた…書き直しorz


 これは死に至る病ではなく生き延びるために手に入れた力だ。
 カレンが自分に言い聞かせるように呟いていた言葉を、ユリウスは耳にしていた。


















仮名:少年1_カズン、少女1_エリィ、少女2_リィシャ、少年2_テオドア  竜_ルーイ
14才の冬



 もう冬の入口だというのに今年はまだ雪に埋もれずに済んでいる草原への緩い坂道を駆け上がり、リィシャは青い屋根の小屋の扉を勢いよく叩いた。間をおかず扉を開けてくれた手にリィシャは微笑む。
「来るのがわかっていたの?」
「ルゥが教えてくれたの」
「どうやって?」
「なんとなく」
 暖かな日差しを思わせる声でリィシャに応え、さらさらと黒髪を揺らしてエリィは微笑んだ。長い睫毛も黒曜石の瞳もいつも通り、学のないただの村娘であるのが信じがたいほど、上品に煌めいている。全ての色が薄く弱い自分とは全然違う、今日もエリィは綺麗だと満足して、リィシャは勝手知ったる家の中へと入った。
 エリィの部屋は簡潔に整っている。ひとつだけの部屋の中央に置かれた丸テーブルには、わかっていたという言葉が真実である証拠に、淹れたてのユバ茶が二つ、湯気をたてていた。
「嬉しい。大分冷えるようになってきたから」
「霜が立つようになってきたものね。今朝方のルゥの鱗にも薄く氷が張っていたのよ。雲の上に出るとすぐに凍ってしまうみたい。……ねえ、でも、あなた、ここにいていいの?リィ」
「どういう意味?来ちゃいけなかった?」
「まさか。そうじゃなくて、今日はテオドアが来る日でしょう?バカンスのためではなくて、ずっと村に住むって」
「ああ…」
 言葉を濁したリィシャを、エリィはじっと、盲目のはずの伏せられた瞳で見つめた。
「いいの?」
「どうして出迎えなくちゃいけないの。私が」
「テッドはリィが好きなのよ。ずっと恋をしているの。口が悪いのは好きなのの裏返しだわ。わかっているでしょう?リィ」
「……」
 その通りだった。きれいなエリィが知っているよりも深く、リィシャはテオドアの感情をわかっていた。毎年、村の短い夏の間に避暑のために訪れていた王都の高貴な少年は、リィシャに激しい恋をしていた。初めて会った日から今まで、そうだった。
 リィシャの秘密、人の心を読むという、死んだ父と、エリィとカズンにしか教えたことのない絶対の秘密を、残酷な気持ちでリィシャが知らせてやってからも、そうだった。
 十歳の時だ。全ての愛に恵まれた幸福な子供の証だとリィシャが思う、見事な金髪と碧眼を持った少年は、宝物のように抱えていた幼い恋心をその恋の相手自身に、破れかぶれのような悪意を持って晒された。テオは戸惑い羞恥し、激しく感情を揺れ動かし、一時リィシャを憎みすらして(リィシャはそれを妥当だと思っていた)、しかし最後には心に恋を残した。
 リィシャにとって心底意外な展開だった。唇を噛んでリィシャを睨みつけて身を翻したテオドアは、翌年の夏にもやはり村へやって来て、二人きりになるやいなや信じがたいほどの熱を持ってリィシャの腕を掴んで唇を押し付けた。雷に撃たれたような気分で立ち竦むリィシャに、それでもお前が俺の運命の女だ、絶対にそうだと囁いた。早熟な彼らしく、既に声変わりを迎えようとしていた喉が、言葉をしゃがれて擦れさせた。
 それから二つの夏を越えたあと、つまりこの夏に、リィシャはテオに身体を許した。高原の木陰でリィシャの痩せた身体に触れて、綺麗だ美しいとテオドアは何度も繰り返したけれども、木漏れ日にきらきらと光るテオの黄金の髪と、理想的な小騎士とさせるために十分に計算されて育て鍛えられているテオの身体の方がよっぽど綺麗だとリィシャは思っていた。
 ちょうどテオドアの色と強さを薄くしたのが自分だ。限りなくアルビノに近い白金の髪と薄い淡青色の瞳、血管が透ける白い肌。自分の持つ肉体的な弱さが、ある種の男達の庇護欲をそそることは正確に把握していた。リィシャの力も生い立ちも、それを知らずにいることを許さなかった。せめてそれを利用する強さを持たなくてどうする。人の感情の匂いまで嗅ぎ取る感覚の鋭さは、リィシャの武器だった。生きるための。
「リィは行ってあげるべきよ」
 エリィが重ねて言った。
「だってリィもテッドが好きでしょう」
「まさか」
 目を逸らしてリィシャは呟いた。「……まさか」


20110204
・竜と少女
竜と愛し合っている少女。

・少年
少女を愛している少年。

・少女2
少女と少年を愛している少女。
テレパス

・少年2
少女2に恋している少年。
貴族の息子




少女は御伽噺のような存在。
とても美しい歌を歌う。心が綺麗。浮世離れしている。
歩けない。孤児。春の娘。黒目黒髪


少年は英雄になれるような少年。
とても剣が強く、心がまっすぐ。少女を守ると心に決めている。
そのため騎士になることを望み、王都へ向かい兵士になる。
孤児。一見普通の少年だが実は…というタイプ。黒髪に茶色の眼


少女2は赤ん坊の頃から人の心が読めたので、とても聡く、強い。
そうでなければ生きられなかった。やや弱視のためか感覚が鋭敏。
歌の才能がある。冬の少女。白金の髪と淡青色の眼。

放浪者だった父親に母親の元から連れられて旅をしていた。
7歳の時に少年少女のいる村にたどり着く。そこで父は病死し、少女2は村に残る。
coccoとnokkoを合わせたようなイメージ。一見、賢いツンデレ少女。
心が読めるがゆえに稀有な美しい心を持つ少年と少女を大切に思っている。
少年2の誰よりも激しい感情を、密かに恐れたり愛しく思ったりしている。

心を読むので、相手が望むように振舞うことが出来る。
それを活かして王都の宮廷楽師にまで上り詰める。


少年2は恵まれた子供。
恵まれているが故に、生まれ育ちに不幸がある少女・少年・少女2に対する負い目のようなものを感じている。
権力争いに巻き込まれることを恐れた貴族の両親によって、幼い頃から避暑に使っていた土地であるこの村に、14才の時に王都を離れ村へとやってくる。
少女2に一目で恋する。そのため、彼女がテレパスであることを知った際、感情が筒抜けだったことに、羞恥と衝撃、愛憎すら覚える。それでも少女2を愛することを選び続ける。

喜怒哀楽が非常に激しさは天与。一見愛されるガキ大将タイプ。
施政者としての才覚は十分に持ち合わせているが、剣では少年に決して及ばず、知力では少女2に叶わず、また、不幸な生まれながら少女1がもつ一種生まれながらに俗世から抜けきった「うつくしい」姿に、「自分は凡才」という強いコンプレックスを、隠しているが抱いている。
同時に、王都ではありえない打算のない友愛と親愛で繋がっている彼らを大切に思っている。
金髪碧眼。