11月11日、雪まじりの雨の中、葛尾村へ。
 まさか、11月前半に雪に降られるとは思わなかったので、スタッドレスではなく、ちょっとビビりながら運転。
 今回のミッションは、葛尾村の奥、帰還困難区域近くに暮らす、セッターのチャッピーを病院へ連れて行くこと。どうやら、具合が悪くて早く獣医に見せたほうがいいとのこと。チャッピーはもともと、ここの人の犬ではなく、原発立地町の双葉町から来たそうです。
 せっかくなので、何か所か給餌をしながら、チャッピーをお迎えに行きました。
 
 奇しくも、この日はチャッピーが昨年産んだ子犬の1匹、「あめくん」の心臓手術の日(手術は成功したそうです!)。
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▲紅葉が真っ盛り。天気が良ければもっときれいだったのに、残念
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▲やたらキレイになっていますが、これは除染後の状態。表土を剥ぎとり、流れ止めで砂袋を置いています。
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▲(左)除染完了の印。だいぶ進んでいるようです。(右)村のあちこちにある除染後の土砂を格納する倉庫。黒い袋が山積み状態なのは景観が悪いからでしょうか
 
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▲納屋の中に入っていたチャッピーを散歩に連れ出しました。しばらく戻ってこられないかもしれないので。大型犬ですが、ガリガリに痩せているので私1人でもヒョイと乗せられました。2週間前に来たときに比べて明らかに痩せて左目は膿んでいるのか目ヤニがすごいし、元気もありません。
 
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▲チャッピーの家の放射線量。地面が土だから若干高め。黒い袋は除染で出た土。もうすぐ除染終了みたいです。
 

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▲郡山のA病院。
 
 待合室にはペットショップから持ち込まれた大量の小型犬や猫が専用段ボール(!)に入れられて積み上げられてました。小さなかごにぎゅうぎゅうに3匹も詰め込まれた子たちもいました。なんだかなあ。ワクチンを打ってもらいに来たようです。
 
 ペットショップのスタッフらしき人が、知り合いと思われる人と、
「●●、いくらで売れた?」「ん~、20(万?)ちょっと」
 などという会話が繰り広げられていました。こちらは被災犬をボランティアで連れてきているっていうのに、とても付いていけない世界。生体販売するペットショップ、なくなってほしい。
 
 先生からは、「あなたたちの気持ちはわかりますけどね…」なんて言われ、なんとな~く、疎外感。
 体重測定はなく、血液検査と検便と抗生物質などを7日分処方され、2万円(24800円を値引きしてくれたようです)なり。
 チャッピーの飼い主ではないし、何度か会っただけなので、飼育環境とか病状の進行具合を詳細に説明できなかったので、正確な診断をしてもらえたか、いまひとつ不安もあり。薬で改善されるといいけれど。
 
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▲チャッピーの皮膚の状態。先生は、「痩せてしまったので、骨が出ている部分が擦れてしまったから。つまり床ずれのようなものだ」、との判断ですが、寝たきりで動けないわけではないしなあ。
 
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▲まずは栄養を取るのが先決、ということで入院するほどでもないというので、とりあえず我が家へ連れて帰りました。リビングで落ち着かない様子のチャッピー。
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▲突然、大きな犬が現れたので、びっくりして物置に隠れ、様子を伺うトラさん。隣家の飼い猫で我が家に入りびたりの出入り猫ですが、しばらくは来てくれないかも。
 
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▲11月12日のチャッピー。我が家周辺をお散歩。食欲はあまりなく、食べてもしばらくすると吐いてしまいます。今週金曜日に、いわきにあるシェルター、リスタさんへ連れて行きます。それまで私がお世話を担当します。