転勤族の多いこの街に住み始めて十数年

子供が小学校に入学するときに

卒業まで残る生徒は3分の1

と聞かされた通り

学期末には必ずお友達家族を見送ってきた

子供を通じて自然とできたママ友は

3年もすると当たり前のようにいなくなった

何人も何人も見送って

その度に残されるこちら側だけが

寂しい思いをしていると思っていた

去っていく方は新しい土地での生活に心が向いているから

自分だけいつも取り残される

そんな感覚があった

でも、違ったのかもしれない

同じ気持ちだったのかも

そう思わせてくれた

成田昭次の言葉