浅い眠りを経て起床。

看護師さんに「点滴から痛み止めを入れますか? それとも針を外して錠剤にしますか?」と聞かれる。一秒でも早く針を抜いてほしかったのでロキソプロフェンで対処していくことに。

 

今日の朝から食事復活!

この病院、朝は食パン+ジャム等のスプレッド+具だくさんスープ+フルーツ+牛乳と決まっているようだ。

なんだか給食を思い出すラインナップだ。牛乳の甘みがうまい。

 

主治医が回診に来て傷の様子を調べる。

どんな感じになってんのかチラっと見ると、赤黒い縫合部分が見えた。うええ、なんかグロい。本当に手術したんだなあ。まだ直視できない気分。

 

で、温存手術の場合、本来なら今日が退院となるわけだけども。

 

いやいやいや、無理ですって……。

まだ生傷ですやん。

それに頭も痛いですし(全身麻酔あるあるの症状らしい)。

こんなボロボロな状態で野放しにされましても、カラスの餌食になるだけですよ?

 

わたしはあらかじめ主治医に「二泊三日で退院は無理です、できればもうちょい入院したいです」と泣きついていたので、予定どおり「まあ、ゆっくりして」という流れになった。

じゃあ何日まで、という指定もない。いたきゃいればという感じ。

本当にこの病院ゆるいな。たぶん名の知れた人気病院ではこうはいくまい。というわけで入院延長。

 

まだ麻酔が抜けきっていないのか、とにかく眠い。

昼間はずっとうとうとしている。今日からシャワーOKと言われたけど、とてもそんな元気はない。

 

午後3時頃、旦那が面会にやって来る。

手にはケーキやらお菓子やらお見舞いの品々。普段はダイエットしろとか節約しろとかうるさいのに、さすがにこういう状況になると甘くなるんだね。

やがて彼は、ケーキを食べるわたしを前に、神妙な顔で言った。

 

「実はきみが入院してから、部屋は一回も掃除していない」

 

ほう……。

 

「たぶん入院した日から1.2倍は散らかっていると思う」

 

そうかそうか。じゃあ掃除しといてくれよ。

 

「それはできない。なぜなら僕は会社員だから。平日は時間がない」

 

今日、有休とってなかったっけ? 時間あるじゃん。

 

「時間はあっても気力がない。嫁がこんなことになってしまって食欲も出ない」

 

へえ。昨日の夕飯なに食べたの?

 

「とんかつ」

 

おい!!!

 

通常営業!!!

 

しかもそのあとジャムパン食べてるし! 胃袋わんぱくすぎぃ!!