いつの間にがらりと涼しチョコレート/星野立子 | 葉音ののんびりブログ

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7月27日撮影 茨城空港 飛行機

いつの間にがらりと涼しチヨコレート
季語「涼し」三夏・時候
夏は暑い。この暑さの中で人は思わず「涼しさを求める。「涼し」という言葉は、体感的な涼しさよりも、心の涼しさを表現するものとして使われることが多い。
暑さのせいでどろっと溶けたチヨコレートを口にした時の悲しさ、誰しも経験したことはあるでしょう。夏のチヨコレートは、冷蔵庫に保存するべきですね。冷たく固いチヨコレートを口に入れた途端、身体の中に広がっていく涼しさ。「いつの間に」「がらりと」という表現が独特です。

暑に負けてみな字忘れて仮名書きに
季語「暑」三夏・時候
暑い。暑さのせいで頭も働かない。漢字を書くのも面倒。忘れた字を思い出すのも、調べるのも面倒。全文仮名書き、これも暑さのせい爆弾

美しき緑走れり夏料理
季語「夏料理」三夏・人事
材料はもとより、器、盛り付けなど、見た目にも涼しげな料理。
「緑走れり」色々想像できますね。青菜とか薬味が美しく盛り付けられている。
風の通る木陰の下のオープンテラスで食事をしているのかもしれません。
実に涼しげで美味しそうな夏料理です。

水飯のごろごろあたる箸の先
季語「水飯」晩夏・人事
子どもの頃は、冷や飯を水で洗って、それにさらに水をかけて食べました。固まった冷や飯を、ほぐすように洗うのですが、そう簡単には柔らかくなりません、「ごろごろ」という措辞がその感覚をよく表現しています。

娘等のうかうかあそびソーダ水
季語「ソーダ水」三夏・人事
「うかうか」周囲に気を配らず油断のあるさま。また、しっかりした考えや計画がないさま。<広辞苑 第6版>
少女たちの真夏の危なっかしいさまとソーダ水が良く合っています。でも、ソーダ水ですからね音譜
清々しい炭酸の香りが、清純な若々しさをも感じさせます。

星野立子句集「レクエイム」鎌倉虚子立子記念館文庫
7月の句より抜粋




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