健康スープ:日刊現代引用 | なんでも日記

健康スープ:日刊現代引用

丸元淑生 短命の食事・長命の食事】
2006年7月6日 掲載
食の共通項はにんにくと玉ねぎだった

百歳超8500人

 古代エジプトでピラミッドを造った奴隷たちの耐久力のヒミツは、にんにくだった。過酷な労働と、暑さのストレスの下での健康を、にんにくが支えてくれたのだ。
 暑さに向かう季節になると、私の家では、にんにくを使った料理が自然に増えてくる。何年もにんにくの入った料理を作って食べてきた夏の経験から、体が求めるのかもしれない。
 にんにくが、ストレスに打ち克(か)つ力を与えてくれることは、科学的に証明されているが、その働きは累積的である。何日も食べていると、効果が大きくなる。
 だから、真夏の酷暑の日に、突然、にんにくを食べたからといって、夏バテを防げるわけではないが、7月に入った頃からにんにくの料理を増やしていけば、夏の疲労をためなくてすむ。
 そういう食事が長命につながるわけで、ある社会学者の行った百寿者調査が興味深い結果を出している。
 100歳を越えた人、8500人の食習慣を調べた結果だが、突出してその人たちに共通している食品が2つあり、それは、にんにくと、玉ねぎだったのだ。

 暑い国には生活の知恵として、にんにく料理の傑作が多くあるが、南イタリアの夏野菜のスープを紹介しておこう。

〔夏野菜のスープ〕
〈材料〉
 にんにく2片、トマト大2個、玉ねぎ1個、じゃがいも1個、人参1本、ズッキーニ1本、セロリ1茎、そば粉4分の3カップ、パルメザンチーズ80グラム、水5カップ。
〈作り方〉
(1)にんにくをつぶして鍋に入れ、オリーブ油を加えてふたをし、弱火で加熱。
(2)玉ねぎを薄く切って加える。
(3)トマトをヘタをくり抜いて加える。
(4)セロリを薄く小口に切り、人参とじゃがいもをグレイターでおろして加える。
(5)トマトが煮くずれたら皮を除き、そば粉を入れてかき混ぜ、水を加える。
(6)ズッキーニをマッチ棒状に切って加え、ふたをとって中火で加熱。
(7)塩で調味し、チーズをおろして加えて、出来上がり。