アルファリポ酸:日刊現代から引用 | なんでも日記

アルファリポ酸:日刊現代から引用

【丸元淑生 短命の食事・長命の食事】
2006年7月20日 掲載
健康の要諦グルタチオンと食品添加物の密接な関係


 グルタチオンは、体内で作り出される抗酸化物質で、全身の細胞内の体液中に存在している。
 その数は、細胞膜中に存在しているビタミンEの数百万倍と多数だが、病気のときは激減することがわかっている。病気と闘うために、使い果たされるからだ。
 病気でなくても、ストレスによっても、激しい運動をしても、その数は落ち込む。
 マラソンランナーがビッグレースの後で、よく呼吸器の感染症にかかるのは、そのためと考えられている。
 だから、グルタチオンを常に高いレベルに保っておくことが、健康の要諦となるのだが、ぜんそくのような、慢性的な呼吸器の病気をかかえている人の、肺のグルタチオンのレベルは、低いことが知られている。
 肺は、呼吸するたびに酸素と一緒に環境汚染物質を吸い込んで、酸化攻撃を受けるのだから、それを防ぐ働きをするグルタチオンを多く必要としている臓器なのだ。
 当然、グルタチオンのレベルが低いと、完全な防衛が出来ずに、慢性的な病気につながっていくのである。
 全身の臓器の中で、グルタチオンが最も多く存在しているのは、肝臓である。発がん物質、薬品、アルコール、その他の有害物質の解毒に、その助けがいるからだ。
 グルタチオンがないと肝臓は正しく機能を果たすことが出来ない。そして、グルタチオンの不足する事態が続けば、肝臓自体の健康が、失われていくことになる。
 では、どうしたらグルタチオンのレベルを高めることができるのだろうか。
 第1は、グルタチオンを大幅に減らす物質を取り込まない食事にすることだ。
 化学薬品を多く使った加工度の高い食品を排除することである。それが、長命の食事につながる。最悪なのは、大量生産の加工度の高いソーセージ。大変な数の添加物が加えられているので、加工食品はすべて、ラベルを見て確かめる必要がある。添加物のリストの長いものは避けるべきだ。そして、サプリメントで、アルファ・リポ酸を取ること。
 1日100ミリグラムの摂取で、必要としている組織のグルタチオンのレベルが、顕著に高まることが確かめられている。

●まるもと・よしお 1934年、大分県生まれ。東京大学文学部仏文科卒。作家、栄養学ジャーナリスト、料理研究家。