重大病が心配な特徴的症状:日刊ゲンダイ引用
| 【すこやか生活術】 2006年4月14日 掲載
重大病が心配な特徴的症状背中の痛み ●宴会で暴飲暴食した日の夜中に、背中の真ん中に激痛が走って目が覚めた 「急性すい炎の疑いがあります。急性すい炎になると、通常はすい臓の中では活性化されない消化酵素が活性化して、すい臓自体を“自己消化”しようとし、強い痛みが起きるのです」 重症になると、死亡率は20~30%にも上る怖い病気だ。すぐ病院へ。絶食して消化酵素の働きを止める薬を使って、炎症を抑えなければならない。 ●片側の背中から腰にかけて激痛が走る。吐き気もする 「尿管結石の疑いが大。尿に血が混じっていれば、その疑いはさらに強まります。腎臓でできた石が尿管に流れ落ち、はまりこんで激痛を起こすのです」 命に別条はないが、早めに病院へ。尿管のけいれんをとる薬で、痛みをとってもらおう。 ●片側の肩甲骨のあたりに鈍い痛みがある。深呼吸すると痛みが強くなり、せきも出る 「進行した肺がんの疑いがあります。初期の肺がんなら痛まないが、進行して胸膜に入りこむと痛みが出てくるのです」 猶予は許されない。すぐに病院を受診してレントゲンやCT検査を受けよう。 ●左側の肩から背中にかけ痛みが走る。左腕にも痛みが伝わってくる 「狭心症か心筋梗塞の可能性があります。どちらも典型的な症状は前胸部痛ですが、それをあまり感じずに、放散痛といって上記のような症状となって出てくることがあるのです」 すぐに病院を受診して心電図をとってもらおう。 ●ゴルフをした翌日、背中が張るような感じがする 「普段、あまり使わない筋肉をフルに使ったことによる筋肉痛です。そのままにしていても、数日で治まっていくでしょう」 これは安心な症状だ。 ●重い物を持ち上げようとしたら、背中から腰にかけて鈍痛が走り、足にしびれも感じた 「椎間板ヘルニアのために神経根が圧迫されて、座骨神経痛を起こしている状態です」 整形外科を受診して、治療を受ける必要がある。 ●ある日突然、背中をバットで殴られたような激痛が。意識も少しぼんやりしてきた 「胸部大動脈瘤破裂の前兆ともいえる胸部大動脈瘤解離の疑いがあります。これは大動脈の壁が裂けてそこに血液が流れ込んだ状態。放置しておくと胸部大動脈瘤が破裂して死に至ります」 すぐ救急車を呼んで病院へ。血圧を下げ、場合によっては緊急手術が必要だ。 ●天ぷらをたらふく食べた日の夜中に、右の背中に鈍痛がしてきた 「胆石発作の疑いがあります。胆石発作はみぞおちの右の痛みが典型的ですが、背中の痛みとして感じることもあるのです」 痛みが我慢できないようなら、病院を受診して胆のうのけいれんをとる薬で痛みを抑えてもらう必要がある。 |