米長期金利上昇&NYダウ続落のニュース
米長期金利が急上昇 3年11カ月ぶりの高水準
25日のニューヨーク債券市場では、好調な米経済指標を背景に、利上げが当面続くとの見方が再浮上し、金利が急上昇(債券価格は下落)した。長期金利の目安となる10年物米国債の利回りは、25日夕(日本時間26日朝)時点で年5.08%と、前日比0.10%幅上昇し、約3年11カ月ぶりの高水準をつけた。
米国の中古住宅販売や消費者信頼感指数が市場予想を上回り、インフレを警戒する米連邦準備制度理事会が6月以降も利上げを続けるとの観測につながった。
NYダウは続落 利上げ観測浮上
25日のニューヨーク株式市場のダウ工業株平均は続落。前日比53.07ドル安の1万1283.25ドルで引けた。ハイテク株の多いナスダック総合指数は同3.08ポイント安の2330.30で、4営業日続落で取引を終えた。
以上アサヒ.COM引用
これらの記事は、インフレ警戒から金利上昇という解説であるが・・・・・。
私は、以前経済記事の翻訳を勉強しているときに、解説の理由付けが、かなり恣意的なのではないかという疑いを持ったことがある。
つまり、意味を通りやすくするために、原因と結果の順序を逆にして、訳すと、わかりやすいことがあるが、そのように文章をいじっていると、いつも似たような内容を報道していることに気づいた。
いわば、決まり文句である。しかし、市場に聞けということわざもあるように、なぜ相場が動くのか、実はアナリストや、ニュースの取材を受けている人がわかっているわけではないはずだ。
アナリストなどは、ちょうちん記事を書いて、罰せられている例もあるわけだし。
だから、これらの記事を逆に読むと、円高、つまり、ドル安も進行しつつあるわけだし、トリプル安という現象だ。
それは、ドル資産への信認(confidence)低下がおきているということだろう。
以前アメリカの経常収支のニュースを見たとき、最初に見た記事では、アメリカから外国への投資が、かなりの規模である事に気づいた。それは、まさに経常収支の赤字に匹敵するくらいだった。これは、見方を変えれば、ドル資産低下を予想し、アメリカの資産家、投資家、機関投資家が、資産を逃避させているということだ。
つい先日、中国の首脳が、アメリカを訪問した。その待遇については、いろいろもめていたらしい。
しかし、今中国は、貿易黒字でアメリカのドルをたっぷり保有している。貿易摩擦悪化が起きる寸前に訪米した胡錦濤主席だが、その直前に呉という中国版サッチャーが訪米して、アメリカの航空機や、さまざまなアメリカ製品を大量に買い付けていた。これは、見事というしかない。
いずれ下落する可能性のあるドルを、保有するリスクを犯さず、インフレ(つまりドル紙幣の価値低下)前にさっさと大量に買い物をするなんて。
日本のあほ政治家に爪の垢でも飲ませたい。