ビル・エモット批判
エモット氏が書いた本は、「日はまた昇る」ではなかった。しかし、「来るべき黄金時代ー日本経済復活の条件」というのは、:よいしょ本だし、最近のeconomistの社説を立ち読みしたら、失われた10年は、変革の時期であり、これから、すばらしい時代が来るというようなことが書いてあった。
私は、憤激やるかたなく、不愉快な記事を読んでしまったという後悔でいっぱいだった。
エモット氏が編集長になったころから、economistの記事に面白みがなくなったような気がする。それに、ファイナンシャル・タイムスと同じような記事が、少し遅れてeconomistにのるのことにも気がついた。
今月号の潮(創価学会系の雑誌)の社内広告にも、顔写真入で登場していた。
いったい何を考えているんだろうか。日本人の総資産が激減し、住宅ローンの金額以下にまで住宅が値下がりし、給料やボーナスカット、倒産、破産と悲惨な生活だらけになってしまった日本に、よくもそんなことがいえるものだ。しかし、勝ち組といわれる人は、さらに勝ち続けられる条件がそろっているらしい。高額所得者に対する税率は、世界で最も低いらしいから。
確かに、日経平均は上昇しているし、上昇するだろうといわれているが、アメリカに比べれば割安という理由からだ。アメリカのバブル相場を売り逃げて、日本に投資するのが、正しい選択だろう。もし私がアメリカの投資家だったらそうすると思うから。
アメリカバブル崩壊、ドル暴落がきたとき、そうしておけば安全だろう。
しかし、日本の不良債権処理のプロセスで、外資は日本の資産を400兆円もぼろ値で手に入れてきたという日刊現代の記事を読んだが、この先いったいどうなることやら、考えるだけで憂鬱だ。