ルービン財務長官の時代 | なんでも日記

ルービン財務長官の時代

ルービン財務長官とグリーンスパンFRB議長のコンビで、アメリカは、インフレなき経済成長を続けることができた。同じ時期に、日本は、失われた10年といわれる悲惨を味わっていた。

これらは、関係があるのだということを、

ラリー・S. ジュニア, Larry S. Junior, 高木 ハジメ
ハゲタカは飛んでゆく

に書いてある。


ルービン財務長官は、「内需拡大のための景気刺激策を実施しろ」と、毎年日本に要求し続けた。

そして、日本は国債を乱発し、何兆円もの景気対策の公共事業を補正予算で毎年追加した。

そして、土建会社は潤った。

日本の不況に対する処方箋として、確かクリントン政権の御用学者クルーグマンが、さまざまな説を唱えて、クリントン政権の裏づけをした。

ヘリコプターから札束をばら撒くというアイディアを主張したこともあった。その結果日本では、地域振興券という名前で、各家庭に2万円ずつ配られた。

結局、その間アメリカは、多額のドル紙幣を発行した。

アメリカは、個人も法人も国も、借金だらけであったが、それでも、日本から資金が流入し続けていたので、空前の反映を享受した。そして、10年続いた景気拡大と大胆な歳出削減により、財政削減を成し遂げ、赤字国債をなくす寸前までいった。


1998年にゴールドマンサックスが、株式公開を予定していた。しかし、アジア危機やロシア危機、それに続くLTCM破綻のため、世界経済が、低迷していたので、一年遅らせて、1999年に株式公開した。

その株式公開は、ニューヨーク証券取引所で史上最高額の株式公開となった。

ルービンは財務長官になる前に、ゴールドマンサックスのパートナーか何かで、ゴールドマンサックスの株をごっそり持っていた。この株式公開で、どれほど儲けただろうか。ホリエモンの儲けなど、比較にならないような額だ。


私は、当時推定でざっと計算したのだが、もしかすると1兆円くらいになっているかもしれないとという結果だった。数千億円かもしれない。少なくとも、何千億円はいっていると思う。

ホリエモンもフジテレビ騒動で、大儲けし、一部の株式を売却して、多額の資金を手に入れたらしいが、リーマンブラザースがその陰で、大もうけしているらしい。リーマンブラザースの内部でどのようなことが行われているか、元社員の書いた本があった。がんがん働いて、大もうけするしかけを考える生活だが、あまりにもハードなので、二,三年でぼろぼろになるという。

しかし、ホリエモンは、悪銭身につかずのようだ。ロシアの古い宇宙船を買って宇宙旅行を計画したり、選挙に出たりしているから、手に入れた資金は、すぐになくなるだろう。


今日のアメリカの金持ちは、広大な土地に十分な警備つきで、住んでいる。その様子を、以前NHKスペシャルで報道していた。あまりにも貧富の差が激しくて、そうしなければ、危ないのだ。


貧しい人たちは、ポバティーライン以下(確か年間2000ドル以内だっただろうか)の年収で、食うや食わずの生活をしているのだ。


それが、自己責任、市場原理の経済である。


昔、外資系証券会社の友人が、同窓会で、講演した。

日本進出にあたって、何千万円以上の金融資産を持つ層だけを、ターゲットにしているという。私などは、相手にされないというわけだ。

それが、市場原理の経済だ。

シティバンクなどは、預け入れ資産がある一定額以下の場合、預金口座に月々手数料がかかる。日本の銀行の銀行がそんなことをしたら、非難が殺到するだろう。