昨日23時6チャンネル続きその2
田中知事が、「民営化はもう時代遅れなんです」
というようなことを発言した。
田中知事が、そういうとまさに、おおっという感じだった。小泉首相も、そんなことはないと即座に答えたのだが、続けて、世界の主要国のことを、田中知事が説明したとき、とても説得力があった。
その場の中では、田中知事が、一番立派だった。
確かにそうなのだ。
イギリスのサッチャー首相が、民営化を財政再建の手段として最初に実行した。それから、何十年たったのだろうか。民営化そのものは、政策として、失敗だったという評価が定まっている。
先日、NHKスペシャルで、水の問題をやっていた。水道事業を民営化したフィリピンでは、世界最大の水事業会社と提携したが、アジア金融危機で、値上げしない約束だった水道料金を値上げせざるを得なくなり、値上げした。それでも結局、その民営の水企業は倒産した。そして、フィリピンの人は、現在非常に高い水道料金で、暮らしているらしい。貧しくて水道料金を払えない人もたくさんいて、勝手に水道管を接続したりしているらしい。水が手に入らなかったら、どうやって生きていくのだろうか。
アメリカの田舎でも、さまざまな問題を抱えたため、水道供給施設を、高いお金を払って、町で買い取ろうという住民投票が行われ、買い取り派が勝ったという。
記憶力が悪くなっているので、一度は民営化したか、一度も民営化しなかったか、あまりよく覚えていないのだが、イギリス、アメリカ、ドイツの郵便事業はすべて国営だそうだ。さらにドイツでは、経営悪化により、ブンデスバンク(たぶん国営銀行のことでしょう)とブンデスポスト(たぶん国営郵便局のことでしょう)を合併したのだそうだ。
日本の郵政民営化では、4分社化といっているが、実はこれも大変なことだ。莫大なお金がかかるし、大変な作業だ。銀行合併よりももっと困難な作業だろう。2007年の10月までに実現するためには、コンピューターシステムを作り変えなければいけない。そのために必要な、人と金をどうするのだろうか。みずほ銀行合併のとき、トラブル続出だったことを忘れてはいけない。巨大システムになればなるほど、手を入れるのは、困難である。また、ぎりぎり間に合うスケジュールだったそうだ。今回否決されて、そのスケジュールを遅らせなければ間に合わないという。
先日ゆうぱっくを利用したが、とても便利で驚いた。ローソンや、郵便局のどちらでも出すことができる。辺鄙なところでは、郵便局局留めで送ればよい。インターネットで追跡サービスがあり、配達完了メールを登録できる。クロネコなどの宅急便よりも、いいと思った。クロネコの配送車は、保険に入っていないので、ひかれたらひかれ損だと聞いたことがある。他の宅急便もいろいろ怖い話を聞いたことがある。
私は都市部に住んでいるが、辺鄙な土地で郵便局は、大変重要な存在だという。
きっと空気のようなものになっていて、あると当たり前、なくなって初めてありがたさがわかるものかもしれない。