小泉首相の詭弁性
論理学というか、数学に詭弁的推論というのがある。
矛盾する内容を主張して、相手を煙に巻いてしまう方法だ。
有名なものとして、クレタ人の話がある。
「クレタ人はうそつきだとクレタ人が言った」
というものだ。
もしクレタ人がうそつきだとすると、「クレタ人はうそつきだ」という文章は正しい。
よってクレタ人はうそをついていない。
これは、クレタ人はうそつきだという仮定と矛盾する。
また、もしクレタ人がうそつきでないとすると、「クレタ人はうそつきだ」という文章は正しくない。
よってクレタ人はうそをついている。
これは、クレタ人がうそつきでないという仮定と矛盾する。
このような論理的な矛盾をはらんだことをいう人間は、狡猾なペテン師である。
聞いている人は、何がなんだかわからないが、わからないから、降参しました、と思うかもしれない。
権威主義の人は、権威ある人が言うのだから、そうなのだろうということになる。
これが、小泉の演説方法である。
あえて、小泉といわせてもらおう。
郵政事業民営化について、いろいろといっている。
官は効率が悪いとか、官にまかせておいたら、構造改革はできないとか。
しかし、現在小泉は、官の人間である。
しかも、総理大臣として堂々官のトップであり、
官のすべてについて、全責任と全義務を負う立場である。
その小泉が、すでに四年もその立場にあって、4年間の自分の実績を棚に上げて、
さんざんに、官の悪口を言っている。
わかりやすくするために、少々表現を補足する。
(小泉=官)は、(小泉=官)は効率が悪いといった。
(小泉=官)は、(小泉=官)にまかせておいたら、構造改革はできないといった。
現在、自分のリーダーシップを最大限にアピールするかのごとく、
「・・・・・・について、指示しました」と、新聞記者の前でしゃべっている小泉。
官の長である小泉であれば、すべての閣議メンバーとそのしたにあるすべての行政府は、
小泉の命令により動いているからだ。
「自民党をぶっ壊す」という発言についても同じである。
自民党総裁として、自民党のトップであり、全責任を負う立場でありながら、
そのような発言をしている。
この意味するものは、自民党の自分以外の派閥を抹殺するという意味か、
自民党員ではなく、本当はどこかの人間であるということか。
とすれば、スパイか、回し者か、操り人形か。
官についての議論でも同様である。
官の組織を破壊するという意味か、あるいはスパイか回し者か、操り人形か。
この事実を、わかる人はわかる。
だから、いろいろな人が、そのように小泉を糾弾している。
郵政事業の公社化は、小泉自身が2年前に実行したものである。
それなのに、4年間据え置きという公社化時点の約束をチャラにして、公社化自体を否定し、他人事のように非難するなんて、信じられないほど、最悪の政治家だろう。
朝令暮改もいいとこだ。国民を愚弄するものだ。
このような場合、一昔前の内閣総理大臣なら、総辞職したはずだ。
昔の人は、そのくらい潔かった。ところが、政権にしがみついて、さらに反対派の追い落とし工作をするなんて、ヒットラーも真っ青の、独裁者だ!!!!
わざわざ、国家公務員の組織を総動員して、公社化し、法律も組織も変えてきたのに、それを2年で反故にするとしたら、前の公社化で使ったあらゆるリソースの無駄をなんと考えるのか。
小泉そのものが、大いなる無駄だろう。
実際のところ、野中氏がテレビで語ったところによると、アメリカからあの程度の公社化では、不十分だという圧力があったから、小泉は、今回しゃにむに郵政民営化を進めているらしい。
ポチ外交もいいところだ。
私は、横須賀の近くに住んでいる。
1,2時間くらい離れている。それでも、横須賀というところは、ガラの悪いところだ、という印象がある。
横須賀へ行くとアメリカ兵が、大きな顔をして、女性に声をかけたりしている。
ずいぶん危ないところだ。
小泉は、そのような横須賀で育ち、女性蔑視、アメリカ崇拝が骨身にしみているのかもしれない。
本当に国を滅ぼす最悪の政治家だと思う。
アメリカの命令のひとつをここにあげておく。
規制改革・民間開放会議におけるジェームス・P・ズムワルト経済担当公使の意見表明
ある噂では、小泉はCIAに脅されているという話もある。
小泉のスキャンダルを、CIAがつかんでいるのだそうだ。
それもありうるかも。
あの小泉の顔の、うつろな目と、冷酷そうな表情を見ると、わたしはぞっとする。
人間味がまったくない。
素敵だという人の気が知れない。
パーマをかけないときの小泉の顔は、もっと露骨に酷薄無残な印象を与える。
祖父が刺青を彫った人だったらしい。
小泉は3代目の政治家であり、家族全員で支えてきたという。
その大事な大事な政治生命を絶たれるようなネタを握られているのだろうか。
私もある噂を知っている。それを主張している人がいることも知っている。
だが、あまりにもすごい話なので、ここに書くことは、はばかられる。
それくらい、すごくひどい話なのだ。
私の祖父も政治家だった。
田舎の県会議員と村長をやっていただけで、国政には関与していない。
私は、子供のころから母によく政治の話を聞かされて育った。
きれいごとではすまない政治のどろどろした話を聞いて、怖い世界だなあと思っていた。
そのような怖い世界でも、今回の小泉のしていることは、過去現在未来、空前絶後の所業であろう。
権力の座にあるものが、その地位を利用して、反対派の政治生命を絶つということである。
小泉が正統であればいいが、残念ながら、そうは思えない。
確かに現在の状況は、あらゆる面で行き詰まりの状況である。
本当に優れた政治家がやっても、かなり困難な状況だろう。
すべての人間がハッピーになれる回答はあるかどうかわからないのは事実だ。
そういう状況では、誰かにリーダーシップを発揮してほしいという気持ちもわかる。
だが、小泉には、その役は無理である。
実際に、この後どうなるか、小泉劇場の先が楽しみである。