金融危機と国有化、そして郵政民営化 | なんでも日記

金融危機と国有化、そして郵政民営化

つい数年前まで、金融危機だった。そして、経営危機に陥った銀行を国有化した。

民間銀行は、最大手の東京三菱銀行以外、どこも危ないかもしれないという噂もあったため、一番安心な郵便貯金に預ける人が多かった。

そして、その郵便貯金を民営化したら、将来どうなるのだろうか?

日本の銀行は、世界に進出し、日本マネーがアメリカの象徴を買いあさっているといわれたこともあった。その頃アメリカは、景気が悪かった。そして、日本マネーが、アメリカの不動産を買ってくれたおかげで、助かったという。しかし、その後、日本の買った資産は円高の進行とともに、日本円での資産価値が、どんどん下がり、日本の銀行は、日本の景気悪化とともに、買った値段よりはるかに安い金額で売却するはめになった。日本の資産デフレだけではなく、対外投資の失敗も、日本の金融危機の原因である。

また、日本が所有するアメリカ国債も、円高になり、莫大な含み損をかかえた。

マイケル ルイス, 東江 一紀

ライアーズ・ポーカー―ウォール街は巨大な幼稚園  

は、アメリカ投資顧問会社の実態を教えてくれる非常に面白い本である。

私がこの本を電車の中で読んでいたら、よそのおじさんが、その本は面白いですかと聞いてきた。面白いに決まっているのだが。読むと、びっくりするだろう。

取り付け騒ぎのおきそうな銀行は国有化して、莫大な資産を抱える郵便貯金は民営化するって、なんかおかしくないですか?

郵便貯金を民営化して、何年か後に、経営危機になったら、どうするんですか? 取り付け騒ぎが起きるかもしれないからって国有化するんですか?

郵貯銀行の貯金総額は大きくても、その預金を貸し出ししますよね。寝かせておくわけにはいかないでしょう。民間企業はもうけなきゃいけないから。そして、その貸出先が焦げ付いたらどうしますか?いくら大きな銀行でも、景気悪化すれば、経営危機になる可能性はあるのです。今、世界最強を誇るシティバンクだって、80年代には、経営危機でアメリカ政府が救済したのです。

郵便貯金が民営化されて、そのあげく、破綻したら、国有化するんですかね?