昨日は、久しぶりの近江楽堂へ。
ここは古楽系の演奏会にぴったりな、小さな聖堂みたいな素敵な空間で、大好きな場所のひとつ。
私が古楽好きになったきっかけは、大学時代に市川信一郎先生の音楽美学という授業をとって、一年間(翌年も潜り込んで聞いてたんだけどw)フォルテピアノの美学のお話しを聞いたこと。
そこで初めてフォルテピアノのことを知り、そこからチェンバロやオルガンなどの歴史的鍵盤楽器や、ピリオド楽器による演奏への興味につながっていきました。

その授業の時に見せてもらったビデオの中で演奏していたのが、渡邊順生さん。それ以来本当にたくさんの演奏会に行きました。
気がつきゃもう20年以上追っかけてるんだなー。CDもほぼ全部持ってるかも。そんな渡邊さんの演奏会、久しぶりに行ってきたんです。

フレスコバルディ、フローベルガー、ルイ・クープランというプログラム、ちょっと解説もあって興味深く聴けました。イタリアンタイプの楽器と、ルッカースタイプの楽器の二台で、特にルッカースのストップ操作による音色の変化、ハッとする瞬間たくさんありました。
拍節のはっきりしない、ノンムジュレな楽曲が多かったせいもありますが、漂うようなゆらぎの中で気持ちがふーっと解けていくような、そんな気分に。
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ルッカースタイプの楽器のフタの裏には、ラテン語で何か書かれてて、なんだろうと思って調べたら…
Musica laetitiae comes, medicina dolorum

『音楽は喜びの友、悲しみを癒す薬』
という意味だそうです。

渡邊さんの演奏会の中でも思い出深いのは、2001年から2003年くらいかな、同じ近江楽堂でチェンバロのレクチャーとコンサートがセットになってしかも三回シリーズの2クール!っていう贅沢な企画に、友人のみいあさんと皆勤で通ったこと。
『雅なる響きと音楽への招待』というタイトルで、本当にたくさんのことを学べてその場で美しい演奏を聴けて。時には声楽や弦楽器のゲストが入ったりしたこともありました。
そのシリーズのどこかで見たチェンバロのフタの裏には、『sic transit gloria mundi』って書いてあったなあ。かく栄光は移りゆく、っていう意味なんですが、そこからみいあさんのオリジナル曲が生まれたのもまた、思い出深いです。

おまけ。
このシリーズに通ってた頃の、私とみいあさん。
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私は細いフチのメガネでちょっととんがってるし(笑)みいあさんはパツキンだし!!(笑)
こんな時代もありました。懐かしいね。
ずっと仲良くしてくれてありがとね。