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今年もすみだ区民音楽祭の季節がきました!
毎年、大学の同級生である吉元貴弘さん指導の合唱団を応援にすみだトリフォニーホールに駆け付ける、夏の風物詩。
今年は8月22日に女声合唱団コールプリマを小ホールで、23日に女声合唱団シューベルトコーアを大ホールで聴いてきました。

初日のコールプリマは8人という少数精鋭の団で、幕が開くと美しい海の色のドレスがまず目をひきました。
第一部はイタリアをテーマにしたプログラム。
1.オーソレミーオ
明るい響きが輝かしいソプラノを、しっかり支えるメゾアルトのハーモニーに安定感があり、ビブラートのかかり方も揃ってるような感じがしました。

2.トスティのセレナータ
ソロでも名曲ですが、甘いメロディーにハーモニー付けをするととても曲の良さが生きてきますね!男ゴコロを歌い上げる詩ですが、オシャレなハーモニーとテンポを揺する表現は女声合唱にもぴったり。最後は上に上がってあっぱれでした!!

3.太陽がいっぱい
ギターの音色をフィーチャーした伴奏で始まり、途中場面が変わってピアノリードになるあたりから、歌の音色も雰囲気を変えて盛り上げてくるのがとても素敵。後半は少し急いた表現から最後につぶやくように曲を終えるまでの音で紡ぐ物語作りが素晴らしい。

4.私のお父様(ジャンニ・スキッキより)
これ、訳詞が素晴らしいですね!!
少ない言葉でじわじわお父ちゃんを脅かしてますね(苦笑)短くて有名な旋律ですが、最後まで緊張感をキープした演奏がとても良かったです。

第二部に入る前に、客席の皆さんで滝廉太郎の「花」を熱唱!!アルトパート歌える方はよろしく!と指揮の吉元さんが客席に呼びかけていたので、最後列から熱唱させていただきました!(笑)
その間に団員さんはお召し変え。
さくら色とすもも色のドレスを纏い、第二部は日本の叙情をテーマにしたプログラム。

1.初恋
会場から口ずさむ声が聴こえました。
言葉の発音が隅々まで美しく、特に「思い出づる日」の「ひ」の発音が何とも言えない美しさ。

2.霧と話した
私、この曲の詩も曲もとても好きで、秋の冷たい雨の降る頃には決まって聴きたくなるんです。私の中ではベストオブ日本歌曲とも言えるぐらい思い入れのある一曲。
「あなたは あなたなんかじゃない」
ソロではフォルテで高揚して言い放つような表現もしばしばありますが、ここでは逆に一つ一つの音を置くように歌っていたのがとても心に残りました。

3.宵待草
竹久夢二の詩が余りに有名ですね。
短いけれどつよい印象を残す一曲ですが、ここに西条八十による2番を加えたバージョンが演奏されました。早めのテンポ、ソロとは違った味わいがありました。2番は伴奏が超絶技巧で美しいですね。全体に透明感のあるハーモニーが心地良かったです。

4.ゆく春
中田喜直の知る人ぞ知る名曲、大曲にチャレンジしていて凄いですね。幾つもの場面の歌い分け、ユニゾン多いから丁寧な音の処理と表現が求められるだろうし…そして日本的な音階の響きを生かした歌い方(あまり明るく抜けすぎてない音色)がさすがだなと感じました。

第三部はタンゴのステージ。

1.プロミネンス(紅炎)
パーカッションやキーボードなどでサポート下さっている作曲家の村松優さんの新作タンゴ。
富松万里子さんと村松さんのピアノ連弾で初演されました。
情熱的なカッコいい曲を、お二人の素晴らしい演奏が更に引き立てて、会場も大いに盛り上がりました。

ここで合唱団お召し変えを経て再入場。
2.ラ・クンパルシータ
言わずと知れたタンゴの名曲中の名曲!バンドネオンの音色のキーボードが彩りを添え、スタカートとテヌートの歌い分けがきりりと決まる合唱!特に低音の芯のある響かせかたが素晴らしかったです。

3.月下の蘭
この曲、転調してからの音をとるのとても難しかったのでは。。。暗譜で歌っているのがホントに凄い!!複雑な和音を繊細に歌い上げる名演。

4.エル・チョクロ
こちらもら大変な難易度だったとか。
スタカート、生きてました。歌詞がはっきり立ってました。

5.オブリヴィオン(ピアソラ)
上のGからメロディーとはなかなかのオニですな。。。軍曹(~_~;)
ソプラノさん素晴らしい音色と安定したビブラートが涙腺を突き刺してきますねー。私、この曲自分でも演奏してて大好きなので、こういう素敵な演奏を聴けるととても幸せ。

6.リベルタンゴ(ピアソラ)
リズムと歌詞を際立たせる歌い方、とてもよく練習されてるのがわかります!!
このアレンジ聴くのは何度目かですが、毎回いいなぁと思うのは後半の、合唱の音量をだんだん絞ってギターの音を前面に出すところ。このオシャレなアレンジは他では聴けないですよ。

体調の不安なメンバーもいる中、大変な努力で本番に臨んでいたとの話を聞くとなおのことグッときてしまいます。そして全曲暗譜というのも凄いですよね。

翌日のシューベルトコーアのことは、明日改めて別エントリで投稿します。
ひとまず今回はコールプリマのことだけ書きました。
お時間かかってしまってゴメンなさい、指導者チーム&団員のみなさま、どうぞ気長にお待ちくださいませ。