つまずいたって、起きればいいよ。
つまずいたって、起きればいいよ。

ちょっと語りますよ。

このところの日記のネタによく登場している話なんですが。
この秋から国際NGO『ワールドビジョンジャパン』を通じてインドの8歳の男の子のスポンサーになりました。
里親とかそういうことではなく、一人の子ども(チャイルド)やその家族と関わりながら彼らの住む地域の貧困解決や、衛生環境・教育など地域の持つ様々な課題解決への資金援助をする感じかな。

で、その子との関わり方として「文通」が出来るわけです。
日本語でも英語でも、日本やインドのスタッフ・ボランティアスタッフの方々が現地語まで翻訳して届けてくれる。そしてその返事は現地語→英語→日本語と翻訳されて届くんですよ。

私は自己紹介の手紙を1通と、返事を待ちきれずに年末年始の便り(クリスマスカードと小さなプレゼント)を送りました。
その返事ってことではないと思うんですが、チャイルドの母親の代筆で(テンプレートに手書きで書き込む感じでしたけど)自己紹介レターが届きました。
チャイルド本人が描いたと思われる、赤いお花の絵もついていて思わずにっこり。

さて、私の支援チャイルドの住む地域の現地語って。。。タミル語なんですよ。
タミル語、初めて知りました。海外も行かないしインドの言語ってヒンドゥ語とかサンスクリット語ぐらいしか想像出来なくって。

いやぁ、さっぱりわからん(当たり前ですが)。。。みんな一筆書きで書けるの?
なにかの記号みたい。
う~ん、じっと見つめているとみんなのり巻きに見えてくるよ(おいおい)。。。

ワールドビジョンのサイトに、現地語でのあいさつが載ってるのですが、画面を拡大しても書き写せそうにもないなあと諦めておりました。

そしたら、チャイルドスポンサーつながりで仲良くなりましたSさん(プロの翻訳家です!)からの素敵なアドバイスが。
Google翻訳を使って、日本語または英語からタミル語に訳した単語を、ワープロソフトやテキストエディタに貼り付けると文字がいくらでも大きく出来るので、なぞり書き出来そうなレベルまで大きくしてプリントアウトし、それをトレーシングペーパーやカーボンコピー用紙などで便箋まで転記する、という方法です。

こんにちは、とかお元気ですか、ぐらいの言葉と、チャイルドの名前ぐらいは頑張って書けるようになりたいもんだ。

こんな経験をふまえた上で、今の私の仕事のことに絡めてさらに語ってしまいますよ~

数年前に、発達障害を理解するためのセミナーに参加したことがありました。
星槎大学の先生(付属の小中学校で、自閉傾向・発達障害を持つお子さんと多く関わり、一人一人が輝くための実践を積まれている方)のお話だったんですが、その中で印象に残っているのが
先生方、子どもたちの「わからない」気持ち、わかってます?という問いかけでした。

例えば、換気扇や扇風機が大好きで外出時にも見つけると突進してしまう子どもさん。
もしあなたが言葉の全く分からない地域でたったひとつ、日本食レストランの看板を見つけたら突進していきたくなりませんか?そんな感じの理解から始めてみよう、とか

参加者の皆さんで「言葉だけで、目の前の図形について説明し、その図形を見ていない人が正しく書けるか」ゲーム(コレがなかなか難しいのです)をやった時や

法則性が見つかれば読める文(例えば二つ手前のひらがなで書く:おはよう→うねやあ など)が提示されて、分かった人手を挙げて!と言われて自分だけなかなか分からなくて手を挙げられない状態に自らを置いてみる、などなど

日頃「教える」ことを通して「自分はわかってる」ことが当たり前のことをいかにお子さんたちに伝えられるかに心を砕いている、つもりなんだけど
もしかしたら。
自分を振り返ると、ふと思うのは。
子どもたちの「わからない」って言う気持ち、置き去りにしてないかな。

そんなことを改めて思い出したのは、インドからの手紙を見てタミル語への興味が湧いてきたからに他なりません。

全くわからない、どうしたらいいんだろ。

うちの生徒ちゃんたちがそんな気持ちになってるのを、理解して寄り添える自分でいられるためにも

チャイルドスポンサーになってホントに良かったです。
人生、一生勉強だね。