2009年の春から、3年間週2回のペースで顔を見てきた生徒さん、Aくん。
無事に中学校の卒業式を終えたその夜に、いつもと変わらずに訪問してきた私。
彼の成長をまたひとつ感じられた、特別な日になりました。
Aくん、卒業式の時間中はかなり緊張したようで、
練習してきた動きをちょっと間違えちゃったりしたらしい。。。
まぁそれも日が経てば、いい思い出になるよね。
クラスの友達は、泣いていた子も多かったって。
「Aくんは泣いたの?」
聞いてみると
「ううん、ぼくは泣かなかったし、泣きたくもならなかったよ。
友達はアクビが出ただけだって言い張ってた。
S先生(担任の先生)は『旅立ちの日に』を歌ってるときに泣いてたよ。」
と、至って冷静な答えが返ってきたんだけど。
・・・勉強机の前の壁面には、クラスみんなで撮った体育祭の写真が貼ってあります。
あんなことがあった、こんなことがあったとあれこれお話ししてくれるAくん。
勉強だっていつも通りコツコツと頑張ってた。
そんなAくんが、目の前の写真をじーっと見つめて、
しばらく黙り込んでしまいました。
「どうしたの」
「うん。。。やっぱり、さみしいなぁ、って。。。」
ぽつりとそんなことを言いました。
「よく考えたらさ、お世話になった先生たちや友達と、もうお別れなんだよね、ホントに」
卒業までの日々、そして卒業式の最中も
いろんないろんなことを全力で頑張ってて
目の前のことで目一杯で
そこまで思いが至らずに通り過ぎてしまったんだね、Aくん。
ところが、時間の経過と共に、また私を相手に色々な出来事を口にして振り返っているうちに
後からジワジワと
卒業するっていうことは嬉しいだけじゃない
必ず一緒についてくる「寂しさ」の感情
そういう気持ちが自分にも湧き起こってきたことに
気付いたのでしょう。
とまどいもあるだろうし、いろんな思いが頭の中を駆けめぐってたに違いありません。
また、卒業式の朝には
以前にケンカ別れして、わだかまりの残っていたお友達に
思い切って話しかけたら、普通に答えてくれて嬉しかった、って
そんな体験もしてきたんだって。
「心が揺り動かされるような」体験がいっぱいの日になったね。
でも、そこでキミの心がぐっと動いたのは
そのときの思いを受け止めるだけの「感受性の成長」があったからこそ!
気持ちの振れ幅、広がったよね。
またひとつ、豊かな心が育っています。
ブログネタ:春は出会いの季節?別れの季節?
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