このところ何度かに渡って、小学生の女の子とむかしばなしを読んでいます。
こちらのサイトから、生徒さんと一緒に読めそうな童話や民話などを探すのが
最近の私の楽しみでもあります。
意外と、自分もタイトルは覚えていても、細かい内容は忘れてるもので、
教材研究しているのも忘れて(笑)いろいろと読みふけってしまうことも。
さて、いま彼女と読んでいるのは「分福茶がま」。
ちょっと前に、友人が出張で群馬県の館林に行ったときに、分福茶がまの舞台になった
「茂林寺」の写真をネットにアップしてくれたのを見まして。
このすっとぼけた狸のお顔、なんとも可愛いよね。
それで改めて、読んでみたいなと思ったのがきっかけです。
で、青空文庫で見つけて読んでみたら、少し補助は要りそうだけど、比較的平易な語り口で
今どきの小学生でも楽しめそうかな?って思ったので、使うことにしました。
ちょっと字は細かいけど、一応ふりがなも振ってあるし読めるかな。
読み進んでいって気づいたこと。
お寺の「和尚さん」「小僧さん」、あたりは何となくわかる。
ところが・・・このタイトルでもある「茶がま」が何なのか。
そしてその茶がまを和尚さんが「いろり」にかけたら・・・「いろり」って何?
狸の化けた茶がまはおしりが温まってきて「熱い!!」と逃げ出す・・・なんで熱くなるの?
ぽかーん。
うわ、今どきの子どもさんには、そのまま読んだだけじゃ何のことだか全く場面が浮かびやしないんだわ。
そこでまず「茶がま」はお湯を沸かすやかんのような道具であること。
「いろり」とはかつての日本家屋にあった、室内で煮炊きする設備であること。
やかんをガスコンロにかけたら(あっ、IH調理器かも知れないよねw)、だんだん熱くなるでしょ?
だけどこのやかん君(なんか違う気もするが・・・w)、元は狸なんだから、おしりが熱くなっちゃって逃げ出したのよね。
それでなんとなく、このとぼけた茶がまと和尚さんのやりとりが見えてきた様子で。
ちょうど、先週、石神井公園のふるさと文化館(旧内田邸)で、明治時代に立てられた日本家屋の典型的な写真を撮ってきたばかりだったから
あっ!そうだ。
いろりの写真があったっけ。
写真をプリントアウトして持って行き、彼女に見せることが出来ました。
是非、機会があったら実物も見て欲しいなと思いました。
かつては生活に密着していた言葉も、時代が移ると理解するのに資料が必要なのね。
そんな話を生徒さんのお母さんとしていた帰り際。
「ふるさと文化館」の話題を出すと、やはり昭和47年の民家コーナーネタで盛り上がりました。
ほら、やっぱり扇風機の羽は緑色だったでしょ??(笑)
なにせ、その生徒さんのお母さんと私は同世代ですので、きっとツボにはまること間違いナシです。