病気の母のために、妹と私たち姉妹のピアノのお師匠と三人で、
ミニコンサートを開こうと企画したことがありました。
三人とも、住んでいるところはバラバラ、一緒に練習する時間を確保することも困難。
当時は、携帯電話も通話のみで、三人ともまだ持っていなかった記憶が…(汗)
そんな時代に、三人一緒に話も出来ず、一度だけ先生の自宅で打ち合わせをし、少し練習もして、あとは、私と妹とで、ああだ、こうだとやっておりました。
そこで、そのやり取りを聞いていた父がひと言。
『打ち合わせだけで、たいした練習もせずに、そんなことが出来るのか』
と。ごもっともな意見。
音楽経験のない父に、どう説明すれば良いものかと…。
『あのね、お父さん。私たちは、自転車の乗り方はわかってるし、整備の仕方もわかってるし、故障したとしても、修理の仕方も知ってるの。だからね、こんな自転車にして、こういう整備に調整して、こんな感じ、で大丈夫なんよ。』
父『なるほどなぁ…』
ぅえ!?こんな説明でわかったん?!
と思ったように記憶してますが…。
残念ながら、母の容態が悪化して、そのコンサートは開くことは、出来ずじまいでしたが、
ふと、自転車の整備に、アンサンブルの打ち合わせや練習を例えてしまったことが、よかったのかどうか…と思い出し。
それで納得した父も父(笑)
母が亡くなる2ヶ月前の話です。

