魂のゆくえ
外科では亡くなる患者さんが多い
わずか一ヶ月の間にすでに何人も看取った
何度経験しても、とても悲しい
同時に、とても不思議な気分になる
さっきまで動いていた体が動かなくなるのは
魂が出ていってしまって
体がからっぽになったみたい
それは魂が入っていたから動いていたのか
魂が体を動かしていたのか
出た後はどこに行くのか
だとすれば記憶は
想いは
どこへいくのか
直前まで、人間の体と病気についてとても物理的に考えていたのが
急に、全く違う次元になる
人間の体は、色んな物質の集まりで、電気信号で動いている
それはそうなんだけど
そうやって体がからっぽになる瞬間を見ると、
そんな物理的な事では説明できないものがあって
やっぱり人間を動かしているのは電気じゃなくて
魂なんだろう
魂はきっと不自由な体を出て自由になったのか
そのあたりを飛び回っているのでは
さぞや体が軽いことだろう
なんてとりとめもなく
病院を出ていく患者さんのお見送りをしながら
思うのでした
