長女&彼氏の来訪で
大方にぎやかに過ごした連休の
最終日はアートな1日でした。
(ぼしょぼしょの雨は残念でしたけど)
午前中は東京国立近代美術館で
重要文化財の秘密展を観ました。
ちょうど1ヶ月前にいちど行ってるんですけどね。
そのときは平日だったのでとても空いていて
あの「生々流転」をじっくり観られて感動。
昔むか〜し(20年以上前?)の展覧会では
押し合いへし合いの行列で
「作品前で立ち止まらないでください!」という
アナウンスがひっきりなしに響き渡り
じっくり観られなかった悲しい思い出。
やはり人気作品は平日がいいですね。
今回(1ヶ月前)は10回くらい繰り返して観ました。
静かに物語が始まって(この静けさがたまらない)
大きなうねりの中で終焉を迎える、
この世の全て、宇宙を感じさせる流れに
鳥肌が立つ思いがしました。
そのほかの作品、常設展の方まで
じっくり時間をかけて見ることができた前回。
とても充実して良い時間だったのですが・・
入れ替え制(前期と後期で作品を入れ替える)のせいで
お目当の作品(私の大好きな竹内栖鳳)が
展示されていなかったのですよ。
田舎から電車乗り継いでわざわざ行ったのに・・
む、無念。
(入れ替え制をコロッと忘れていた自分が悪い)
というわけで作品展示期間を確認して再訪です。
今回は連休中ということもあり
館内はかなり混んでいましたが
ほとんどの作品を先月のうちに観てしまったので
今回は観たい作品にだけ集中!
人の群れを横目に追い越してズンズン進むと・・
あ、あった!!竹内栖鳳の「絵になる最初」
(写真撮影可能エリアです)
やっと会えた、会いたかったよ〜(涙
想像より大きな画面に圧倒されつつ
(上の写真では遠近感のせいで小さめに写ってますが
実際には人物がほぼ等身大で描かれています)
図録ではわからないマチエールや
線遠近法の使用など細かいところまで
入念に見ることができました。
この作品が発表された当初は
日本画の新境地を拓いた作品ではあるが
感情が表現できていないだの
色が強烈すぎるだの(by 河野桐谷)
人体デッサンが狂っているだの(by 橋本邦助)
散々な言われようだったみたいですが・・
私は言いたい!
どこぞの美術評論家だか知らないけど
この微妙なニュアンスを見て取れないなんて
どこに目ン玉つけてんのさ!
初期文展で名を馳せた画家だかなんだか知らんけど
正確に描けてたらいいってもんじゃない、
絵ってそういうもんじゃないでしょ!
画家のくせにそんなこともわからんのか
この西洋かぶれが!!
ゼェゼェハァハァ・・(荒ぶる栖鳳ファンの叫び)
少し硬い帯のニュアンス
障子(唐紙)の模様の光沢感
ほつれた髪の生々しさ
ふっくら・しっとりした肌の質感
一見乱雑、あるいは何気ない
でも計算された着物の模様や袖の配置
本当に、隅々まで、素晴らしい!!
本物をじっくり見ることができて
とてもとても幸せな時間でした。