ちょうど1年前に行った美味しいお寿司屋さん。
今年も行って来ました。
臭み、苦みがまったくなく驚くほど大ぶりな生牡蠣には
久保田の千寿を合わせて。
千寿はクセがなく飲みやすいけれど
上善如水のように本当に水みたいな感じではなくて
日本酒らしい甘みがありつつスッキリした酸味も感じられ
バランスのよい美味しいお酒でした。
お寿司と合わせたのは〆張鶴の特別本醸造。
久保田の千寿よりしっかりした味わいでコクがあり
バランスもよく満足感の高いお酒でした。
刺身にも焼き物にもよく合いました。
美味しい魚と日本酒が楽しめるこのお店 清寿司さん は、
離れて暮らす娘の元へ遊びに行った際に立ち寄って、
娘とともにゆったりと晩餐のひとときを過ごすのが
楽しみになっていた素敵なお店なのですが、
なんと来月で閉店されてしまうそうです。
お会計の時に女将さんにそう打ち明けられて、
言葉を失ってしまいました。
そうと知っていればもっと味わって食べたのに。
もっと長居して、お腹がはちきれるまで注文したのに。
もっといろんなお料理を食べてみたかったし
昼間にも来てみたいと思ってたのに
なかなかチャンスがなくて
そのうち、そのうち・・と思っている間に
今回が最後の機会となってしまいました。
余談ですが、私と夫が気に入った飲食店は
いつの間にかなくなってしまうというジンクスがあります。
今回も・・と思うと悔しい!寂しい!
そして自分(と夫)の貧乏神っぷりが忌まわしい!!
・・などと感情的に叫びつつ冷静に分析してみると、
人々の価値観やライフスタイルの変化にまで考えが及び
話が長くなってしまうので詳細は割愛しますが、
私たち夫婦が最も好むお店というのは、
経営者や料理人の力(目利きや料理の腕、素材の良さ)を
生かしてていねいな仕事ぶりで高い品質を保ちつつ
それを庶民でも手の届く値段で提供しようとしてくれる
実直で志の高い個人店が多いのですが、
その良さに惚れ込む常連客がいる一方で、
とにかく安いファストフード店や
宣伝力に優れ手頃で入りやすい大手チェーン店や
目新しいおしゃれなカフェなどが
時代の流れに沿って続々と誕生する現在の飲食業界の中で、
経営的に厳しい戦いを強いられたり
後継者の問題を抱えたりする傾向が強いのかな
と悲しく残念に思います。