小澤征爾さんにまつわる沢山の記事を見て

如何に世界中で愛されていたかを改めて実感している今日この頃。


ここまで愛されるように、そして世界中で認められるようになったきっかけ

それは日本を追い出されたことなのはご存知でしょうか。


小澤征爾さんはのちにN響事件と呼ばれるようになったN響団員との対立をきっかけに海外へ出ました。

決して自分から海外に出たわけではないと

以下の記事内にも書かれています。


【評伝】小澤征爾さん死去 日本を「追い出された」若き才能、世界の巨匠になっても貫いた自己流 2024年2月9日 21時34分


追い出された結果として、

その行動が世界への扉を開いた。


小澤さんに関する書籍はいくつか出版されているが、自ら書かれたものの一つとして下記があります。


約10年程前の2014年1月、日本経済新聞に30回に渡り連載された“私の履歴書” 

小澤征爾さん自らが書かれたコラム


のちに本としても出版されています。

当時、私の良き友人がその新聞記事を全て切り取って送ってくれました。

(何がきっかけでそういった流れになったか良く覚えていないが又本人に聞いてみたいと思う)


その記事を読み、この内容を中国語へ翻訳したいと思ったのでした。

中国語を始めたばかりの私には無謀な事極まりない!!



おわらない音楽

〜没有结束的音乐〜


試作品として作った一冊と(右)

完成品としての一冊(左)


翻訳から印刷、装丁まで全て私自身の手で行った力作

当然の事ながら世界中でたった二冊しかありません。


試作品として作った一冊が手元に残っているので

久しぶりに引っ張りだし中国語本文を読んでみました。


ふと目についたのがこの箇所↓


1968年夏、ザルツブルク音楽祭でカラヤンの助手をつとめ、翌年7月モーツァルトのコジ・ファン・トゥッテを指揮した。

これは私にとって初めてのオペラ指揮でした。その頃の経歴からすると信じられない大役でしたが、カラヤンは彼は私の弟子だから大丈夫だと言ったと思われる。

(私も初めて小澤征爾さんのオペラを見た演目が

コジ・ファン・トゥッテでした!)


お分かりでしょうか?


キーワードはこちらひらめき電球


 ・モーツァルト

 ・ザルツブルク

 ・オペラ


【収録情報】
モーツァルト:
● ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331『トルコ行進曲付き』
● ピアノ・ソナタ第8番イ短調 K.310
● 幻想曲 ハ短調 K.475
● ピアノ・ソナタ第14番ハ短調 K.457

 ユンディ・リ
(ピアノ)

 録音時期:2023年11月23,24日
 録音場所:ザルツブルク、国際モーツァルテウム財団大ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)


春に発売されるこのCDはモーツァルト

収録はザルツブルクの国際モーツァルテウム財団大ホールで行われています。


そして、


“我将把莫扎特音乐中最具歌唱性、歌剧化色彩化和人性化的音色演奏全心全意地带给大家。”


オペラの言葉。


小澤征爾さんのコラム最後30回目の

サブタイトルとして


“音楽の追求こそ恩返し”

(追求音乐就是报恩)とあります。


これは大病を経てステージに復帰した頃の

小澤さんの気持ちとして書かれていますが

ユンディを含む、小澤征爾氏に教えられた全ての音楽家に当てはまる大きな意志、目標なのではないでしょうか。


“おわらない音楽”


小澤さんの音楽への情熱は、永遠に私達の心の中に生き続け、その魂を途切らせないようにしていくことがその意志を受け継いだ音楽家の使命であると私は思います。


最後に1995年1月23日

32年振りにN響との共演をした際のライブ録音を。

冒頭では阪神大震災で亡くなられた方に送られたバッハG線上のアリアが演奏されました。



亡きロシア人チェリスト、ロストロポーヴィッチの演奏も聴けます。


今頃天国で再会し仲良く雑談されて

いらっしゃることでしょウインク


poco音譜ピンク薔薇


2019年5月24日

東京オペラシティコンサートホールにて

アルゲリッチと。

こちらが最後に拝聴したコンサート

今思っても夢の様な共演でした。