認知療法や認知行動療法。
パニック障害のことを知ろうとするとき必ず出てくる言葉ですね
パニック障害は、
薬を使っての治療が非常に有効な病気ですから
第一の治療法は薬物療法になりますが、
それと平行して行われる大切な治療法が認知療法です。
これは、
特に広場恐怖の症状に有効だといわれています。
では、
認知療法とはどういう治療法をいうのでしょうか
パニック障害の患者さんは
「自分に起こっている状況をより重大なほう、悪いほうへ感じる」
傾向が強いという特徴があります。
例えば、
コップに半分水が入っているとしますね。
この、「コップに半分水が入っている」という状況に対し、
「もう半分しか水が残っていない」と感じる人と、
「まだ半分も水が残っている」と感じる人、
感じ方は人によって違いますよね
認知療法の「認知」とは、
ものの見方や考え方という意味で、
言ってみれば、
私たちの考え方のクセのようなもの
なのです。
そして、パニック障害の方は、
物事に対する認知の仕方が
不安や恐怖をあおるほうへいってしまう
ということなのです。
例えば、
パニック発作に突然襲われるととても苦しいし恐怖を感じますね。
このまま死んでしまうのでは? と非常に不安に感じる方が多いと思います
けれども、
「パニック障害の発作で死ぬことはない」
というのが正しい認知の仕方ですから、
正しい認識を自分の認識とできるように学んでいくことが認知療法なのです。
パニック障害という病気を正しく理解すること。
パニック障害は脳が誤作動を起こしていることが原因であること。
パニック発作を起こしてしまった場所、
電車や飛行機などの乗り物、
美容院や歯医者さんなどの場所
がパニック発作を引き起こす原因ではないこと
などをカウンセラーや医師と一緒にきちんと学習していきます。
医師やカウンセラーに思い込ませられるのではなく、
患者さん自身で理解し、自分で心のゆがみ、クセを正しく矯正していくのが
認知療法なのです。
そして、
具体的に実践していくことが認知行動療法とよばれる方法です。
長くなりましたので、次回に引き続いて説明していきましょう