レイニーデイ・イン・ニューヨーク | 温故知新 YEBISU NOTE

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あのウッディ・アレンの新作です。
しかも舞台はニューヨーク。
したがってなんかウキウキ度が高いです。
街の真ん中のダウンタウンではなく郊外の文教地区っぽいあたり、そのあたりを主役のギャッツビーが
闊歩します。表題通り、雨のニューヨーク郊外。ギャッツビーという名前だけど、お世辞にも華麗な感じではありません。
ちょっとマザコンで勉学よりもギャンブルが好き。
どことなく頼りなげなところなど当にウッディ・アレンの世界。


彼には、ガールフレンドがいます。彼女の名前はアシュレ。エッ?と思いましたが、「風と共に去りぬ」では準主役クラスの男性の名前でした。

それは、この作品内でも突っ込まれる場面があります。

アシュレはジャーナリスト志望の大学生。結構ギラギラと夢を追いかけています。そのギラギラ路線で有名映画監督と対面する機会を得て野心は膨れ上がります。

 一方で、自分が何者かわからないままのギャッツビー。アシュレーを恋人として母親に紹介することにはなってるのですが、女性の方に振り回されてる感じ。それで、昔のガールフレンドの妹と出会ったりしますがやはり活発な感じの彼女に対してギャッツビーの方はなんか神経質なような優柔不断なような感じです。
 このときの2人の会話の中に、アリゾナ出身のアシュレに対して、ガラガラ蛇とか言っていたようですが、アリゾナ・ダイヤモンドバックスのことかなー
などと思いました。

 ウッディ・アレンの作品に出てくる男性は、だいたい、ちょっと、つまんないこだわりをもってたりして面倒くさい人が多いですな。(自分もそういうタイプですけどね。)

 アシュレーの方は、出会った映画監督の心を掴めそうな感じになってきていますけど、この人もどこか掴みきれません。しかし、その縁で有名俳優と知り合います。彼の方も満更ではない様子。

 それを知ったギャッツビーは、対抗心からか一夜を共にすることを生業とする女性と知り合い、彼女をパーティーに連れてゆき、この女性がアシュレだと母親に紹介します。   ところが、母親はその女性が本物のアシュレではなく、どういう素性かということもすぐに見抜いてしまったのです!

 そして、ギャッツビーに語ります。実は自分もそういう商売をやっていたのだと。

 ギャッツビーは唖然としながらも、かえって母親の内にある深いものを観て、逆に尊敬のような感情を持ったようでした。彼は母親に対して、薄っぺらな人間と見ていたようです。

 これって、「エデンの東」のワンシーンと正反対だな〜。流石ウッディ・アレンと変に納得してしまいました。

 ウッディ・アレンが描くニューヨーカー像というのは、女性の方が洗練されているような気がしました。しかし、ちょっと神経質な男が多いようだし、そうかと思えば軽すぎる男がいたりの多くのニューヨークのダメンズ達に憧れのようなものを私は感じました。いわゆるダメンズかもしれないけど、垢抜けた都会は住心地良さそう。

「ティファニーで朝食を」以来に見る、雨の中のラブシーン。ニューヨークにはこういうシーンがよく似合います。