今日も、通院、お仕事、家事のあれこれ、お疲れさまでした。

 

今回は、『ポチッと子宝』でアンケート鉛筆をとりましたが、

実は、厚生労働省も、平成29年度に「不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査研究事業」の中で、企業および労働者に対しアンケート調査を行っていて、その結果が今年3月に公表されています。

その概要にリンクを貼っておきますので、

ぜひご覧になってみてください。

 

この調査でも16%の方が、不妊治療との両立が難しく、やむなく離職していましたショボーン

 

クローバー

 

行政に望む支援として一番多い回答は、「不妊治療への国民・企業の理解を深める」でした。

これは、『ポチッと子宝』に寄せられた声と同じです。

 

この切実な声に応えるかたちで厚生労働省がつくったのが、

企業に不妊治療への理解を求めるリーフレット

「仕事と不妊治療の両立支援のために」

 

今や20.2人に1人が体外受精、 顕微授精、凍結胚を用いた生殖補助医療によって生まれている時代なのだということ、不妊検査や治療を受けたことのある夫婦の割合は5.5組に1組にのぼることなど、不妊治療をとりまく現状やその特性、企業として治療を受ける従業員に対してどのような支援が必要かが書かれています。

 

厚生労働省のホームページ上でリーフレット名か

事業名を検索していただければ探せると思いますので、

PDFファイルでダウンロードできることを、

ぜひお勤めの企業の担当部署や上司にお伝えください。

 

クローバー

 

そして、もう一つ、ぜひとも知っていただきたいのが、

「不妊治療連絡カード」の存在です。

 

これは従業員が企業や職場に不妊治療中であることを知らせるため、

あるいは企業が独自につくった「仕事と不妊治療の両立を支援する制度」を利用するための証明書のようなかたちで利用してもらうために、厚生労働省が、今回の事業の一環で作成したものです。

 

カードの裏面には、不妊治療の特性が示されており、「体外受精、顕微授精を行う場合、特に女性は頻繁な通院が必要となりますが、排卵周期に合わせた通 院が求められるため、前もって治療の予定を決めることは困難です。また、治療は身体的・精神的な負担を 伴い、ホルモン刺激療法等の影響で体調不良等が発生することがあります。」というような内容とともに、治療段階別に必要になってくる治療時間や頻度が記されています。

 

できることなら、不妊治療施設のほうでも配布していただき、

このカードの存在を広めてほしいですね。

 

クローバー

 

もちろん、「不妊治療中であることを知られたくない」という方もおられると思います。

その場合には、不妊治療に特化した企業独自の制度や不妊治療連絡カードも使いづらいものかもしれません。

 

知られたくないという方でも、フレックスタイム制度や半日単位や時間単位の年次有給休暇制度を取り入れている会社であれば、仕事と治療の両立もしやすくなると思われますので、ぜひそのような会社に増えてもらいたいものです。

職種にもよるとは思いますが、有能な人材を手放したくない企業は、ぜひとも休暇制度を見直してください。

 

国はもちろんのこと、企業も、日本の超高齢化社会に歯止めをかけるという大きな責任も担っていると思うのです。

 

クローバー

 

最後に、「不妊症であることを知られたくない」がゆえに会社の理解が得られず、離職を検討中の方へのご提案です。

 

治療のことは度外視しても辞めたい職場であったり、合わないと感じている職種なのであれば、ストレス軽減になるでしょうし、「リミットのある妊娠に向けて後悔のないように、不妊治療だけに専念」という選択肢はあってしかるべきだと思います。

「数年のブランクは心配ない」というような資格をお持ちの方であれば、それこそ迷う必要もないかもしれません。

 

私たちが憂慮しているのは、不妊治療さえなければ「一生働きたい職場」や「本当は続けたい大好きな仕事」を辞めざるを得ないとお考えの方たちのことです。

 

非常に残念なことですが、がんばりを積み立てることができず、結果も保証されていないのが不妊治療です。

 

離職することで、時間の融通はつけやすくなりますが、金銭的な自由がきかなくなるケースもあるでしょう。

また、頭の中は朝から晩まで不妊治療と妊娠しやすい体づくりだけのことだけになり、努力が報われない時間が長くなればなるほど、かけた治療費が高くなればなるほど、思うようにならないストレスは測りしれないものになっていきます。

「気晴らしに旅行したい」「可愛い靴がほしい」と思っても、「いやいや、その分、治療費に回そう」と自省したり……。

ストレスを減らすつもりが、ストレスはむしろ増え、後悔のほうが大きいとこぼされる方も少なくありません。

 

離職してしまう前に、もう一度だけ考えてみてください。

 

現代は、6組に1組が不妊治療中(or経験者)という社会です。

晩婚化が進んだ日本では、不妊症に悩む方は決して特別な状況ではなく、体外受精や顕微授精で生まれた子どもたちも、クラスに2人近くいる時代なのです。

不妊症への理解は格段に進みつつありますし、上司がまさに治療中であったり、経験者だったりするケースも増えています。

上司や会社に不妊治療中(or予定)であることを伝え、理解を求めることで、やりがいのある仕事も、夫婦(家族)の未来を支える大事な収入源も失うことなく、納得いくまで治療を続けることが可能になるかもしれないのです。

 

辞めるのは、「伝えたのに理解が得られなかったとき」では遅いでしょうか……。

 

ここまで読んでいただけたこと心から感謝いたします。

 

これからも、『ポチッと子宝』では、みなさんが不妊治療と仕事を両立しやすい環境になるよう有用な情報を発信していきますニコニコ

 

 

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