郡山に劣化ウラン弾が撃ち込まれた | 乖離のぶろぐ(*´∀`)吸い込んで応援
(゚ω゚)まず、劣化ウラン弾の被害のビデオを2本。

http://youtu.be/iJHiZIuOhqs
Deformed babies in Fallujah Iraq reported by skynews



http://youtu.be/ZbC04A9nUmU
Baby born with two faces, four eyes, two noses, two mouths



$乖離のぶろぐ(*´∀`)
http://youtu.be/reFHo6jyFBk
郡山市の公園にガイガーカウンターを持って取材!












http://www.youtube.com/watch?v=oX9oPFsNybE&feature=player_detailpage#t=80s
アメリカ女性兵【放射能=ガンだけじゃない】10年後の日本?ぶらぶら病




http://ameblo.jp/pochifx/entry-10885915745.html
> 2011-05-09 03:50:00 pochifxの投稿
> 福島の癌予想、千葉に劣化ウラン弾
(゚ω゚)1~2μSv/hは劣化ウラン弾に相当すると書いたが、
(゚ω゚)もう少し、劣化ウラン弾を調べてみる。

(゚ω゚)全文ではなく、部分的にコピペしてあります。


第5部 戦場国の爪痕 [イラク]

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000618.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0617-37/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000618.html
「機器が古いので、放射線源のコバルト60から放出されるガンマ 線が弱くなっている。普通なら瞬時に終わる治療も、必要な線量に 達するまで十五分から三十分もかかってしまう」とファーレさん。

  入手困難ヨウ素131

 その上、機器に故障が起きると古くてスペアがなく、修理専門の 技術者もいない。「この時は一気に効率が落ちてしまう」と嘆く。  固形腫瘍患者のみを治療するこの病院では最近、脳腫瘍、悪性リ ンパ腫のほか、子どもの甲状腺(せん)がんや女性の乳がん患者の 増加が目立つという。

 しかし、甲状腺がんの治療に必要なヨウ素131は、放射線治療 機器と同じように「放射性物質」として経済制裁で入手がままなら ず、乳がんの患者らの中には、治療を待つ間に死亡するケースも少 なくない。

 「今も百二十人以上の患者が放射線治療を待っている。われわれ がベストを尽くして治療に当たっても、現状では助けられないこと が多い」。案内に加わったアスカリさんは、無念さを口元ににじま せた。

 効率の悪い機器と数の不足、最新の学術文献や医学雑誌の欠如、 閉ざされた国際学会への参加…。

 「治療法は日々進歩しながら、われわれはこの十年間、経済制裁 のために新しい機器や知識を求めることすら許されなかった。放射 能をまき散らして被曝(ひばく)者をつくりながら、治療の道は閉 ざす。こんなことが許されていいのだろうか…」

 アスカリさんは、穏やかな口調でこう問い掛ける。

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000619.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0620-05/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000619.html
「劣化ウラン弾が大量に使われたイラク南部では、今も放射能汚 染が深刻です」。バグダッド大学助教授のソアッド・ナジ・アル・ アザーウイさん(47)はデータを示しながら、アメリカ人ら約五十人 に、劣化ウラン弾による環境汚染の実態を流ちょうな英語で説明した。

  使用直後に測れず

 「例えば、私たちが採取したサフアンやズベアなど五カ所の地域 の土壌からは、自然界の放射能値がゼロのトリウム234(Th2 34)が一キログラム当たり八五〇ベクレルから六五二〇〇ベクレルも 含まれていました。Th234はむろん、劣化ウラン(U238) の崩壊過程で生まれたものです。一ベクレルは一秒間に一個の原子 の崩壊を表す放射能の単位です」

 だれもが理解できるように、彼女は易しく言った。「調査地域に は、約十二万五千人が住んでいます。住民への直接的被害はもとよ り、作物や家畜への影響、地下水汚染なども懸念されます」

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000620.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0622-57/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000620.html
放射線の影響疑う

 「バスラ市内の病院で死亡したがん患者は、八八年は三十四人。 十年後の九八年は四百二十八人。昨年は五百人に達している。これ から先を思うと…

 アリさんの妻の家族も、義母をはじめ六人ががんを発症し、三人 をみとった。最近は白血病、乳がん、悪性リンパ腫、脳腫瘍の増加 に加え、これまでほとんど見られなかった女性の肺がん、若い世代 の卵巣がんや睾丸(こうがん)がんが目立つようになったという。

 「卵巣や睾丸などは放射線に敏感であり、生殖作用と深い関係が ある。先天性障害児の増加も、劣化ウランによる放射線や化学的毒 性の影響を受けているせいでは、と疑っているんだ」

 劣化ウランとがんとの因果関係は、肺がんや骨がんなどを発症し た患者の組織を調べ、劣化ウランの蓄積を確認できれば、科学的な 裏付けに近づけると考える。だが今は、それを調べる手段を持たな い。

 そして、それ以上にアリさんの関心は、医師として「目前の命を 救う」ことに向けられている。「これだけのがん患者を抱えなが ら、乳がん治療用の放射線機器すらない。交通費や滞在費の工面が 難しいのが分かっていながら、バグダッドへ送らねばならないのは 忍びない」と声を落とす。

  影落とす経済制裁

 放射線治療だけではない。化学療法でも、必要な医薬品は常に不 足状態。「九七年の国連安保理合意で始まった食糧と医薬品のため の部分的石油輸出緩和で、以前よりわずかに状態がよくなったのは 確か。でも、化学療法では複数の薬を組み合わせなければ効果が上 がらない。なのに二つがそろったかと思うと、一つが足りないとい った悪循環を繰り返している」

 この病院でも、バグダッドの病院で薬局を視察した時も、医薬品 の不足が続いているのは明らかだった。  患者の治療には、血小板の輸血など支持療法が不可欠だ。しか し、血小板を取り出すための血液分離器は、軍病院に一台あるの み。血液銀行から血液を軍病院に送り、分離後に送り返してもらう という煩雑な手続きが必要である。

 「退役軍人を含め、この病院には毎日新しいがん患者がやってく る。私の関心は彼らの命を救い、永らえること。そのための医療体 制を一日も早く整えることなんだ。先進国並みにね…」

 経済制裁が続く中で、その体制整備がいかに困難か。それを知る ベテラン医師の苦悩は深い。

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000621.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0629-46/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000621.html
 病気のために九四年に除隊したサダさんは、その年に結婚。四歳 になる息子がいる。「病気の前はどんなに働いても疲れなかったけ ど、その後は関節痛もあって働いてないんだ。父親が生活の面倒を 見てくれているから心配はしてない。元気になってまた家に帰るの を楽しみにしているよ」

 サダさんは今回の入院で、慢性から急性に転化していると診断さ れた。そのことを知らない彼は、濃いひげの間から白い歯をのぞか せ、かすかに笑った。

  患者は増加の一方

 「隣のベッドの退役兵はマーリック・カーディム・ザーミルとい う名前で、三十六歳。急性白血病と診断されて一週間だけど、既に 歯ぐきから出血している。危ない状態だね」。ナフィーさんは、そ う言ってザーミルさんの脈を測った。

 徴兵でトラックの運転士をしていたザーミルさんは、クウェート にほど近いサウジアラビア北部に駐留していた。「撤退する間、い つも爆撃にさらされていた。周りで大勢の仲間が犠牲になったよ 」。出血のためか、彼は話しにくそうに医師に語りかけた。

 戦争中は、けがも病気もしなかったという。九二年に除隊後、野 菜やトマトの仲買で生計を立て、六人の子どもを養ってきた。「一週間前まではぴんぴんしてたのに、急にこんなことになってしまっ て…」

 ザーミルさんは、いまだに自分の体の急激な変化が信じられない 様子だった。

 「湾岸戦争退役兵のがん患者は、ここ四、五年増える一方です。 それも放射線による影響が強いと言われる白血病やリンパ腫が圧倒 的に多いんです」。ナフィーさんは、劣化ウランとの関連を抜きに、事態の説明はつかない、と強調した。

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000622.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0643-17/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000622.html
2000年6月22日
5 先天性異常
「一九九一年の湾岸戦争前と比べると、バスラでは先天性障害の 新生児の誕生は三、四倍。がんの発症率の増加と似た傾向にありま す」

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000623.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0659-45/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000623.html
2000年6月23日
6 女性医師
同僚も次々乳がん 住民の将来に不安

一九九一年の湾岸戦争の時、ユシフさんは二十四歳。医学生から バスラ中央教育病院の研修医になったばかりだった。病院の中庭に 二発のロケット弾が撃ち込まれて四人が犠牲になったり、バスラ市 内の自宅の周辺にも爆弾が落ちた。

  離れられない故郷

 「むろん、乳がんの患者が多いのは女性の医師だけじゃない。病院で も、ここのクリニックでも驚くほどよ。二十代の若い女性にまで広 がっているの。卵巣がんや子宮がんも増えているわ」

 ユシフさんは、自分たちは医者だから乳がんの早期発見ができた という。しかし、一般の女性は乳がんについての知識が乏しく、経 済的な理由もあって、病院を訪ねた時は手遅れのことが多い。啓発 活動と乳がん検診を推し進めないと、犠牲者がもっと出る、と懸念 する。

 「バスラやイラク南部の環境は、今でも劣化ウランや他の爆弾に よる化学物質などで汚染されていると思うわ。空気や食物を通して 知らないうちに汚染物質を体内に取り込んでしまうかと思うと、二 人の娘の健康も心配。だけど、好きな故郷を離れることはできない わね…」

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000625.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0703-04/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000625.html
2000年6月25日
7 国境地帯
戦車の残がい今も 多い病人・障害児

毎日250~300人来院

 入り口の待合室は、老若男女であふれていた。三人の医師と一人 の歯科医が患者を診る。女医のサッド・カースンさん(30)が、忙し い手を休め、別室で取材に応じてくれた。

 「患者は毎日二百五十人から三百人。白血病、リンパ腫(しゅ) などのがん患者が出ているけど、ここでは疑わしい人をバスラの病 院へ送るだけ。正確な診断や治療をする設備がないのです」

 気管支や胃腸障害、頭痛、関節痛などが多いという。カースンさ んが心配しているのは女性の乳がん。サフアンの二十歳から四十五 歳までの約六千人の女性のうち、二割が乳房のしこりを訴えいるか らだ。精密検査のための紹介状を持たせた女性が、手術後に病院を 訪ねてくることも一再ではない。

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000626.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0706-49/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/iraq5/000626.html
2000年6月26日
8 調査センター

被害裏付け情報収集 国際的協力求める

  イラク南部での取材を終え、首都のバグダッドへ戻った後、文化情報省ビル三階の「湾岸戦争調査センター(GWRC)」を訪ねた。

 「これは九八年にバグダッドで開いた湾岸戦争後の健康・環境への影響をテーマにした国際シンポジウムの内容を英語でまとめたものよ」。サズーンさんは、印刷段階の分厚い資料を取り出した。

(゚ω゚)湾岸戦争調査センターのURL。後で調べてみよう。 http://www.ngwrc.org/

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第6部 取材を終えて
http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/after/000708.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0718-20/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/after/000708.html
家族にも危険及ぶ

 九年後になっても尿から検出される劣化ウラン…。その影響は、性交渉を通じて妻に、そして流産や先天性異常という形で新しい生命にまで及んでいる。危険性さえ知らせておれば、家族に累を及ぼすことだけは防ぎ得たはずだ。

 湾岸戦争では、米・英の多国籍軍兵士のほかにもカナダ、フランス、旧チェコスロバキアなどの退役軍人の間にも健康被害が広がっている。

 「加兵2000人に障害」

 カナダ人で昨年四月、四十五歳で夫のテリーさんを亡くした妻のスーザン・ライアドンさん(45)=ノバスコシア州ヤーマス市=は「湾岸戦争参加のカナダ兵約四千五百人のうち、二千人以上が健康障害にかかっている」と、電話で訴えた。

 帰還直後から体に異変を覚え、最後は全身の痛みに襲われたテリーさん。尿から大量の劣化ウランが検出されていた彼は「自分の死が劣化ウランによるものとの証明になるなら」と、遺書であらゆる臓器や骨などの組織検査を、米国の独立の研究機関に依頼した。

 「肺や甲状腺(せん)、骨などから研究者も驚くほど検出されたわ」と言うスーザンさんは、夫の死が劣化ウランによってもたらされたと確信する。

 医療現場でのエックス線照射など低レベル放射線の人体への疫学的調査を長年続けるカナダ・トロント市の「公衆衛生に関する国際研究所」所長ロザリー・バーテルさん(71)は「湾岸戦争から九年がたち、今後がんの増加など退役兵らの疾病は一層深刻になるだろう」と厳しい見方をしている。

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/after/000709.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0720-35/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/after/000709.html
「これまでの核兵器開発や核実験、チェルノブイリのような原発事故によって、米国や旧ソ連をはじめ放射能汚染地帯は地球上に広がっている。厳重な管理を必要とする放射性廃棄物を武器に使い、それが有効だからと他の国へまき散らすような行為は、断じて許せない」

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/after/000711.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0723-45/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/after/000711.html
劣化ウラン弾が人道法に違反する理由を四点挙げた。

 一 劣化ウラン弾を使用すると微粒子が生まれ、戦場だけでなく周辺地域、さらには非参戦国にまで飛散し危害を与える(兵器使用の影響は戦場のみに限定され、地理的にその範囲を超えてはならない)。

 二 劣化ウランによる健康被害は、戦争終結後も何年も続き、先天性障害など次世代にまで影響する(人体への影響は戦争中のみで、後々まで続くものであってはならない)。

 三 イラク南部のように多くの民間人、特に罪のない子どもたちが白血病などの疾病に苦しみ、放射線や化学的毒性作用で次世代にも悪影響を及ぼしている(不必要なまでに非人道的であってはならない)。

 四 劣化ウラン弾の使用は大地や大気、水を広範囲に汚染し、植物などの生態系に悪影響を与えている(長期、広範囲に環境汚染を引き起こしてはならない)。

「決議に反対したのはアメリカの委員だけ。特に劣化ウラン弾を含めることにね」と、パーカーさんは自国政府の姿勢を批判する。今春もこの問題が人権委員会で取り上げられた。劣化ウラン弾への認識が高まるにつれ、各国の関心も強まっているという。

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/after/000712.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0725-54/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/after/000712.html
 英国マンチェスター市にある「劣化ウラン弾反対キャンペーン(CADU)」は、一九九九年一月に生まれた。代表を務めるレイ・ストリートさん(62)は、核兵器禁止運動で長年の歴史を誇る「核軍縮キャンペーン(CND)」の全英副議長も兼務する。

 「CNDでは、東西冷戦終結後の核軍縮をどう進めるか。特に第一撃攻撃を認める北大西洋条約機構(NATO)軍の核政策の変更を迫る運動などに取り組んでいるわ。でも、劣化ウラン弾のことはほとんど問題にならなかった」

 転機が訪れたのは九八年十月。マンチェスターであった「劣化ウラン弾とイラク」についての集会へ、彼女自身が出かけ、その時初めて尿から劣化ウランが検出され、関節痛などで歩くのも困難になった自国の退役軍人の証言を聞いた。イラク南部で兵士や市民、特に子どもたちにがんや先天性障害・死産児が増えている実態についても知った。

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/after/000713.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0731-55/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/after/000713.html
2000年7月13日
5被爆地の役割
廃絶へ声を行動を 医療面での貢献も
 
 「劣化ウラン弾という兵器を知ってる?

 昨年十一月、劣化ウラン弾についての本格的な取材にかかる前に、知人の被爆者や広島在住のアメリカ人らに尋ねてみた。残念ながら、ほとんどの人は言葉さえ知らなかった。「沖縄で使われたので、名前だけは聞いたことがある」と言う人も、実態となると知らないに等しかった。

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/okinawa/index2.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0745-04/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/okinawa/index2.html
米軍、鳥島射爆場に1520個発射 ■ 貫通体回収 まだ16%
撤去したはず…弾薬保管 ■ 薬きょう 「鉄くず」と売却

米軍払い下げ取引業者が「鉄くず」として購入し、西原町の敷地内に放置していた劣化ウラン弾の薬きょうの一部。放射線量はいずれも毎時0.02~0.03マイクログレイで、科学技術庁は「人体に影響はない」と説明している(沖縄県西原町)


http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/tokushu/index.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0734-22/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/tokushu/index.html
白血病や先天性障害 
 米軍43万人、汚染地帯に

 核兵器や原子力発電用の濃縮ウラン製造過程で生まれる大量の劣化ウラン(ウラン238)は、鉛より比重が重く、優れた貫通力は 対戦車砲として絶大な威力を発揮する。摩擦熱による発火力も高く、発火の際に放射能を含んだ微粒子が大気中に飛散。劣化ウラン の持つ強い毒性と併せ、人体や動物に悪影響を与え、環境汚染を引き起こす。

 湾岸戦争では、戦車や戦闘機から米・英両軍合わせて約九十五万個(劣化ウラン約三百二十トン分)の砲弾が広範囲に使われた。その 結果、地上戦に加わった米軍兵士だけでも、四十三万六千人が放射能汚染地帯に入り、劣化ウラン粒子の吸入などで被曝したとされ る。

 昨年七月までに、湾岸戦争に参加した退役米軍人五十七万九千人のうち、二十五万一千人(約四三%)が退役軍人省に治療を求め、 十八万二千人(約三一%)が病気や傷害に伴う「疾病・障害」補償を請求した。病名は白血病、肺がん、腎臓(じんぞう)や肝臓の慢 性疾患、気管支障害、慢性的けん怠感、皮膚斑点(はんてん)、関節痛などである。

 これまでに少なくとも九千六百人以上が亡くなり、湾岸戦争後に生まれた彼らの子どもたちの間には、先天性障害を抱えた子も多 い。また、同じ症状は湾岸戦争参加の英国兵にも表れている。

http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/tokushu/index2.html
http://megalodon.jp/2011-0512-0737-05/www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/tokushu/index2.html
核廃棄物利用
高比重で戦車も貫く

≪劣化ウランの特性≫

 ウラン鉱山から採掘した天然ウランは、濃縮過程の中で、まず核兵器や原子力発電所用の燃料となるウラン235(U235)と、 低レベル放射性廃棄物となるウラン238(U238)に分離される。高レベル放射性同位元素のU235は、全体の一%にも満た ず、残りはほとんどがU238である。

 大量に生み出される強い毒性を持つこの金属物質を「劣化ウラン」と呼ぶ。劣化ウランは、主要にはアルファ線を放出し、半減期 は地球の歴史にも匹敵する四十五億年である。

 劣化ウランの蓄積は、米国では原爆製造の「マンハッタン計画」が始まった一九四〇年代前半から今日まで続いている。これまでの 蓄積量は五十万トン以上。ケンタッキー州パデューカにあるウラン濃縮用核施設など三カ所で、金属容器に収められて戸外に積まれてい る。

 劣化ウランは鉄の約二・五倍、鉛の約一・七倍比重が重い。このため砲弾の弾芯(しん)に利用すると強い運動エネルギーが得ら れ、頑丈な戦車でも貫通する。しかも、貫通時の衝撃で高熱を発して燃焼し、戦車内の兵士をも殺してしまう。加工も容易で、大量に ある原料は「廃棄物利用」のため、管理責任を負うエネルギー省(DEO)からただで支給される。

 米軍部は、劣化ウランのこうした特性に目を付け、東西冷戦下の一九六〇年代にロスアラモス国立研究所(ニューメキシコ州)など と協力。旧ソ連の対戦車用兵器として、劣化ウラン弾の研究に乗り出した。七〇、八〇年代には軍と契約した幾つかの軍需工場で生産 が始まり、試射実験も全米各地で繰り返された。

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貫通痕
 友軍の誤射により、劣化ウラン弾の貫通痕がくっき り残る米軍のブラッドレイ装甲車。車体には「イラクをやっつけろ」の落書きも(1991年2月、イラク南部)=ジェリー・ウィ ートさん提供核廃棄物利用 高比重で戦車も貫く
クリックすると拡大写真(19K)
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 湾岸戦争で初めて劣化ウラン弾を使用した米軍は、戦車から一二〇ミリ砲や一〇五ミリ砲を発射。戦闘機からは三〇ミリ砲と二五ミリ砲で 空爆した。英国軍は戦車からのみの使用である。「砂漠の砂嵐(あらし)作戦」(九一年二月二十四日―二十八日)期間中に、少なく とも戦車から一万個、戦闘機から九十四万個の劣化ウラン弾が発射された。

 一二〇ミリ砲の場合、劣化ウラン貫通体の重さは約四千七百グラム、三〇ミリ砲だと約三百グラムである。衝撃による燃焼で、このうち七〇%~ 二〇%が酸化ウランの微粒子となって大気中に飛散する。いったん酸化ウランの微粒子を体内に取り込むと肺などにたまり、 放射線や強い化学毒性による影響で、がんなど健康障害を引き起こすと言われている。

 米原子力規制委員会(NRC)は、U238の一日の体内摂取限度量を、一般人〇・一九ミリグラム、原子力施設関連従業員二ミリグラムと定めている。

 イラクでは、前線で辛うじて生き延びた兵士ばかりでなく、市民、とりわけ子どもたちの間に白血病やリンパ性がんなどさまざま ながんが増加。先天性異常を持つ新生児の誕生も目立つ。国連決議に基づく米国、日本などの対イラク経済制裁による医薬品不足や医 療設備の不備などが、いっそう事態を悪化させている。

 米国防総省や英国防省は、劣化ウラン弾による人体や環境への影響を認めておらず、米軍は昨年のコソボ紛争で再び空爆に使用。北 大西洋条約機構(NATO)軍は今年二月七日付のアナン国連事務総長あての書簡で、約三万一千発の劣化ウラン弾の使用を公式に認 めた。

 このほか米国では、劣化ウラン弾の製造工場作業員や周辺住民、試射実験場周辺住民らにも大きな影響が出ている。しかし、被曝の 全体像は今もつかめていない。