自分のことを「僕」と表現する大人の男性になんだか色気を感じるのですが、なんかのフェチなのかしら?


ま、身近にそんな人がいるというのではなく、


最低で最高の本屋 (集英社文庫)/集英社

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このエッセイを書いている松浦弥太郎さんは、自分のことを「僕」と表現する。
彼の文章が(意識しているらしいが)清潔感があることと、彼が芯の強い大人の男性だからかもしれない。

紳士的なイメージなのかな。


苦労をしつつもそのセンスと努力、チャンスで成功している彼だけど、感性の豊かさとそれに伴う繊細さが、単なる過敏なだけのへっぽこな私とリンクするところが結構あって、こんなすごい人でも同じようにしんどかったり苦しかったりするんだととても安心してしまった。


同じようにジタバタしている人がいるんだなと。


この本で、働くことはもちろんライフワークについて意識することがあったのでメモのつもりでここに書きます。(メモなので、皆さんスルーしてくださいね~)
3回シリーズになるかも。







松浦さんは、アーティスト気質でクリエイティブな仕事にピッタリな人。
高校を中退しても一人でアメリカに行っていろんなことを吸収して帰ってきて仕事につなげる。
他の人が同じことをしても通用するか?
といわれると、殆どの人がやれたとしても、成功はしないと思う。
もちろん、自分もしかり。

ただ、彼は好きなことをすることで自立し、仕事につなげて成功している。

この本を読んで、


本当にやりたいことってなんだったっけ?


と、もう一度考えてみると、自分はやっぱり心理療法を学びたいんだということを思い出した。
資格として取りたいとか、仕事にしたいというよりもただ知りたい、学びたいという欲求だけだった。








頭の質はよいとは言えないけど、思考することが楽しいし、学ぶことはワクワクする。
これは、ライクワークとしての学びなんだろうな。


日々の仕事や生活に追われていると、忘れてしまうけど、自分が大切にしたいことはぶれずに持っていられるし、意識し続けることもできるし、それは、自由だよね。


働いているとつまらなかったり、不条理だったり、やりがいを感じられなかったり、私の場合は濡れ衣を着せられたり…といろいろある。
それにお金をいただく責任感で動いてしまいがちだけど、仕事の先にある人やモノに対して、どういう影響を与えたいかみたいなこと。
自分は、そこを大切にしたなと思う。


「スゲー」ことでなくても、自己成長することはできるし、他者にいい影響を与えようとすることはできる。完璧にはできないし、行動することによって誰かが損をすることだってある。
(結果を求められる競争社会だしね)

すべて受け入れて前に進めば、変わっていく。
人より不器用で、遅い、すでにいい年なのもそれはそれでいいのだと。
上がっているときも下がっているときもある。

ただ、本当の自分の目的を忘れないでいれば、何とかなるんじゃないかということ。



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というのは、最高の部分も最低の部分も両方持ち合わせて、バランス良くあることが一番正しいということらしい。
自分の好きな考え方と同じだ。

仏教の思想でも同じようなことがあったよな。哲学でも。
ニーチェの「運命愛」的な。


たまたま手に取っただけだけど、よい本に出会えたなー。


つづく。


働くということとライフワークとやる気の継続:その2 ⇒ ★★★