破滅の呪文で有名なものといえば ジブリアニメのラピュタの『バルス』がある
我が国における破滅の呪文は何だろうと 考えてみた
現在の対外的に脆弱な経済を生んだ原因は 『規制緩和』ではないだろうか
規制緩和によって いろいろなものの代金の下限が実質撤廃された
変人と言われた自民党の某大物政治家が 党内の抵抗勢力をつぶすと 声高に唱え
その演説に多くの人が熱狂した
かくいう私も その一人である
しかしながら 行き過ぎた規制緩和はダンピングを生み その一方で
安全、安心といった保険をないがしろにし デフレスパイラルの原因を作った
確かに 一見景気は良くなったと思う
けれど それは空前の円高差益に支えられ 輸出関連業者のおこぼれあずかっただけ
賃金は先進国と比較し底辺を這い 結果的に長期のゼロ金利政策といった金融緩和で
無理やり金を回していたにすぎない
人に例えるなら 瀕死の人間にカンフル剤を投与し続けたに等しい行為である
どんな薬も使い続ければ効かなくなる
耐性ができてしまうからだ
K総裁のバズーカは もう役に立たない
でも 今更 公定歩合を上げることもできない
そうすれば カツカツで経営している中小企業 零細企業 個人事業主は
あっという間に潰れてしまうからだ
低金利だからこそ 銀行から融資を受けて 自転車操業でもなんとか凌げた
金利が上がれば返済が滞り 引き剥がしが始まるだろう
こんな状況になる前に 物価や賃金を上げ 適正価格で品物を売り
我が国の経済を強靭にするべきだったと思う
企業の利益は 去年過去最高の80兆円弱だったそうだ
数字だけ見たら 空前の好景気である
けれど それを実感している人は 一体どれぐらいいるのだろう
増えるのは 大企業の内部留保だけで 国民の大部分はその恩恵に与れない
格差はますます広がり続ける
政府は付け焼刃のバラマキで さらに借金を増やすだけ
こんな国になることを 誰も望んだわけじゃない
社会不安を抑えるため テレビはどこをつけてもバラエティー番組
深刻な状況を 笑いでごまかし続ける
いつになれば 目覚めるのだろう
永遠に続く ナイトメアを見ているようだ