【助産師考察】スワドルの必要性
最近、ベビーシッターでスワドルを利用している赤ちゃんをみかけました。
たくさんの情報や、商品がある中で、私自身、現在育児商品にどんなものがあるのか把握できていない中、お母さんたちから気づかされることも多いのです。
助産師目線から見て、「これはいい商品だな?」
と思う商品もあれば、「これはどうだろう?」
と思うものもあり、
今回は、「スワドル」について
助産師が考える使い方をご紹介できたらと思います。
スワドルとは?
一般的に売られているスワドルとは、赤ちゃんを包み込む服で、赤ちゃんがママのお腹にいた頃のような安心感を得られ、モロー反射を抑制するため、ぐっすり眠れると言われています。
AIで検索すると?次のように説明されています。
【スワドルの特徴】
- ファスナーが付いていて洋服のように着せられるため、子育て初心者のママパパにも扱いやすい
- 首元までジッパーで留めることができるため、布が顔にかかる心配がない
- 伸びる生地でできているため、ほどよい強さで赤ちゃんの腕を固定することができます
- 腰や足を十分に動かせるスペースがあるものは、赤ちゃんの足の動きを制限せず、寝るときの理想的な姿勢を保つことができる
【スワドルの活用法】
- 新生児から寝返り時期になかなか寝付かない子や、寝かせてもすぐに起きてしまう子に利用できます
- 産後にママの休息時間をなるべく確保したい方は、出産前に用意しておくと安心です
【スワドルの種類】
- 一枚布タイプ
- フードタイプ
- 手・足カバータイプ
- ファスナー、マジックテープタイプ
直訳が「おくるみ」なので、
いわゆる「お雛巻き」「おくるみ」で使用する布なども「スワドル」として、説明していますが、
実際、日本では服のように着せるタイプを「スワドル」、一枚の布で作られた巻くタイプを「おくるみ」と呼ぶ傾向にあります。
「おくるみ」と「スワドル」では、何が違うのでしょうか?
おくるみとスワドル
スワドルとおくるみは「赤ちゃんを包む」という役割で見ると同じなのですが、一般的なおくるみとでは違いがあります。以下にまとめました。
おくるみ
- 一般的に、綿、薄い毛布を使う
- 赤ちゃんをくるむようにデザインされている
- 新生児は腕を胸の上に置いて包まれる
- 赤ちゃんの活動を妨げない
- なれるまで習得が難しい
- 赤ちゃんがおくるみから逃げ出してしまって夜中に目覚めることがある
- 夜間の使用はお勧めできない(長時間同一姿勢で固定されてしまう)
スワドル
- ジッパー1つで使いやすく抜け出しにくい
- モロー反射による覚醒を抑える
- よく寝てくれる赤ちゃんもいる
- 使う時期、使う時間が長いと、寝返りする時期に寝返りができないなど発達に支障が出る可能性がある
- サイズが合っていないと、動きを抑制するので、窒息の可能性がある。
- サイズが合っていないと、手や足の動きを妨げてしまう可能性がある
- それなしでは寝れなくなる
- 体温調整が難しい
助産師がおすすめするスワドルの使い方
【モロー反射の時期】
- 生まれてすぐの時期から生後4ヶ月頃まで続くのが一般的
- 生後4ヶ月を過ぎると自らの意思で動かすことができる随意運動が発達するので、自然に消失していく
と解説あり、
そして、モロー反射は激しいときに、優しく抑えるとの説明もあります。
助産師として、私の見解も同様です。
人間の自然の仕組みは、人間に必要なものだと思うので、人間が備わってきた原子反射を行うことは意味があると思うのです。
それを抑えるということは、何らかの影響が出るかもしれません。(あくまで推測です)
ですが、
「赤ちゃんに眠ってほしい」
という切実な思いもわかります
なので、安全にスワドルを使えるように、以下のようにまとめてみました!
- 使う時期は生後4か月までにすること
- 児の運動発達を妨げないように、適度に余裕があること
- 時間は日中のみか、夜間のみにして短時間にすること
- 通気性を考えて、洗濯をすること
- 使用時は赤ちゃんの体温を測り、体温調節できていることを確認すること
