昨日は、お昼前に前の職場に出掛けた。

 

女将さんも、他の従業員も皆、元気そうで何よりだった。

現在、昨年の11月で旅館を辞める予定だったワーホリの

2名が継続して仕事をしており、そろそろ職場を

離れると聞いたので会いに行った。

 

1名はマッサージの資格を取る為に、既にメルボルンに

移っているのだが、今月末から学校が始まるそうで、

コースを卒業する6月迄は、週末に旅館で働き、卒業後は

マッサージ・セラピストとしてまた戻って来る予定との

事だった。

 

もう1名はセカンド・ビザを取る為に、Geelongで仕事を

見つけたまでは良かったのだが、宿泊施設が上手く

行かずで、セカンド・ビザも取れなっかったようだ。

現在は、旅館の近くのホテルで仕事をしており、

今月中には別の場所でも働く予定で、2月の帰国迄に

出来るだけ資金を蓄えるようにしたいと言っていた。

帰国後は車の免許を取り、調理師の免許を取得するのに、

ヨーロッパへの留学を考えているとの事だった。

 

2人とも、将来の夢に向かって歩き出していた・・・・

彼らと話をしていて、私も元気を貰った。

 

 

 

旅館から帰ってDallasと鶏の世話を終えて、午後7時半

からは、Billyの11歳のお誕生日会に参加させて貰った。

Samと双子の息子さんに彼らの仲良しの友人2名に、

Janeとパートナー、SarahにDallasと、身内のみの

お誕生日会だった。

家族が仲良しで、とても温かい人達なので、

一緒に居て居心地が良い。

 

 

ところで皆、Samから事前に宿題を出されていた。

 

それは、新しく来た雄羊の名前を考える事だった。

 

Samの家に着いたら、誰にも内緒で紙に名前を書いて

それを丸めて赤い帽子に入れた。

 

食事が終わってケーキでお祝いして、暫くしてから

それぞれ、『感謝している事と、今年の抱負』を

皆の前で発表した。

 

皆、感謝している事はよく似ていて、家族と健康の

事だった。抱負については、『素敵な彼を見つける』

とか、『勉強を頑張る』といったものが多かった。

因みに、私は感謝をしている事に、この素敵な環境の中で

素敵な家族の中で生活している事を挙げ、今年の抱負に

ついては、野鳥観察をして、新しい野鳥に出会いたい事、

それから介護の仕事に焦点を当てて、仕事をして行きたい

と言った。

 

時にはこうして、自分を振り返って見て、感謝をする事や

何をしたいかと目標を作る事も大切だと改めて思った。

 

こちらに来てから、『今年の抱負は?』と聞いてみても、

もし、そんなことを考えたとしても、それが達成

出来なかった時にはどうするのか、達成できなかったと

したら、そんなことを考えるだけ時間の無駄じゃないか、

と言われる事が多くガーンガーン、「わざわざ『今年の抱負』

についてなんて考える人は少ないよ」と言われる事も

多かったのだが、、、きちんと考えている人は考えて

いるんだと思うと、嬉しく思った。

 

 

さてさて、羊の名前。

 

実は、Dallasは羊の名前を考えるのを忘れていて、

お誕生日会が始まる前に慌てて考えて、紙に書いていた。

 

『私の付けた名前が一番よ。』『私の付けた名前が

選ばれますように』と、まるで無邪気にはしゃぐ

子供のように言って、皆を笑わせていた。

 

そしてSamより、赤い帽子から紙を1つ取り出す使命を

受けたのは、Dallasだった。

 

『私の書いた紙でありますように・・・』

と言って、皆をまた笑わせながらDallasが紙を広げ、

名前を発表した。

 

Daddio(ダディオ)!!ドキドキドキドキ

 

 

皆がシーンとなった瞬間に、まさかの

『私が書いた名前だわ~~~』とDallasが歓喜の声を

挙げた。

 

皆、『え~っはてなマーク』『そんなことがあるのかはてなマーク

『信じられな~い笑い泣き笑い泣き』と、言った後で大笑いに

なった。Dallasも涙を流しながら笑っており、雄羊の

名前は、『Daddio (お父ちゃん)』に決まった。

 

 

 

その後、皆が書いた名前も知りたいという事になって、

Billy が1つずつ読み上げていき、誰がその名前を考えた

のかを、皆で予想した。

名前は色々あって、『Sammy(Sam)』と、Samの

名前を書いた人もあったし、『Rainbow』と言うのも

あった。

 

因みに、私は何れ父親となるこの雄羊が、どの羊にも

分け隔てなく、慈しみを持って群れを統制するリーダーと

なるようにと願って、『Jin』(仁)と書いた。

 

Billyが『Jin』と読み上げた時、数名が私だと予測し、

同時に『お酒』を想像していたようだったので、

意味を説明したのだが、皆からは『そんなに深くまで

考えて羊の名前を付けていたんだ…』と、驚かれた。

 

 

Dallasも、『もっと違う名前の方が良いんじゃない?』

と言っていたのだが、雄羊の名前は『Daddio)』で

決定した。

何よりも、Dallasがとても気に入って付けた名前なのだし、

響きも良い。

 

Daddioが、こんな経緯で名前を付けて貰ったとは、

知る由もないのだが、彼の名前は、Billy のお誕生日会を

兼ねて、温かい家族の笑に包まれた中で選ばれたのだ。

 

半年もすれば、彼は正真正銘の、『Daddio』になって

いるに違いない。

 

 

昨日は、旅館の事も含め、本当に楽しく、とても素敵な

1日を過ごすことが出来た。