霜柱が立つほど冷え込む朝でも、
地面には青々とした草が生えている。
手をかざすと冷気が刺さるようで、
人間にとっては「何もしたくない季節」だ。
それなのに、この草はなぜ枯れずに生きているのか。
写真の草は、スズメノカタビラのような冬型一年草だ。
秋に発芽し、冬を越え、春に一気に種を残す。
成長のピークは、むしろ寒い時期にある。
冬だからこそできること
冬は気温が低く、
他の植物の活動が鈍る。
つまり、競争相手が少ない。
地表は霜柱で持ち上げられるが、
この草は根を深く張りすぎず、
ちょうどいい位置で生き延びる。
無理に大きくならず、
耐えるだけでもなく、
「冬という環境を使っている」ように見える。
果樹も、同じ時間を生きている
果樹も冬の間、
目に見える成長はほとんどない。
しかし、
・翌年の芽の質
・枝の更新
・根の状態
こうしたものは、冬の管理で大きく左右される。
冬は休みの季節ではない。
結果が決まる季節だ。
人もまた、冬の時間を持っている
人間も、
外から見て何も起きていないような時期がある。
仕事が進んでいない。
成果が見えない。
評価もされない。
けれど、
冬にしかできない準備がある。
夏のように動き回っていたら、
できないことも確かにある。
静かな時間。
考える時間。
積み上げる時間。
それらは、後になってから
「あの時期があったから」と気づくものだ。
足元の草を見て、
そんなことを思った冬の朝だった。
ありがとうございます。

