2月にAMD RYZEN APUが発売された。

去年3月に発売されたRYZEN CPUには

「iGPU」いわゆる内蔵グラフィックチップが搭載されていない。

APUは「iGPU」を内蔵してグラフィックボードなしでもPCが機能するようになった。

言い方を変えるとオンボードグラフィックが内蔵されたintelのCPUと同じということ。

 

 

 

昔からあったAMD APUの特徴は内蔵グラフィックチップの性能が非常に高いこと。

あくまでもintelと比較した場合。

単体のグラフィックボードと比較するとだいぶ落ちる。

 

 

 

今回発売されたAPUは2種類

Ryzen 5 2400G  と  Ryzen 3 2200G 

CPU部分の性能から言うと(書くのが面倒なので画像で)



コア数、スレッド数をintelで例えると7世代までの i5、i7 と同じ。
ベース、ブースト時のクロック周波数も決して低くはないけれど
当然同年代Intelと比較するとクロックが同じであってもコア単体の能力はintelに劣る。
なのでAMDはCPUのRYZENやAPUのように、コア数を増やしたり低価格、 iGPUで勝負している。



ひとつポイントとしてはPCIeのレーン数が8レーンしかないこと
グラフィックボード取り付ける場合は8レーンで動作する。
本来はPCIe×16だが、このAPUはPCIEx8
でも能力的には8も16も大きな差はない、ほぼ変わらず。


前にも書いたけれどレーンを簡単に説明すると
レーンはデータ転送路
例えると
道路の車線が8車線か16車線かの違い。
車線が多い方がたくさんのデータを送れて速くなる。

でも今の高性能グラフィックボードでもPCIeのレーン帯域を使い切れていない。

なのでPCIEx8でもPCIEx16でも大差ない。



でもAPUというのはグラフィックボードなしでも高いグラフィック処理が可能なので
別にグラフィックボードを購入して付けたらAPUの意味はなくなってしまう。
それなら普通のRYZEN CPUを買った方がいい。

 

 

APUとは何か。個人的な意見を含めて言うと

グラフィック処理能力が非常に高いCPU、intel CPU 内蔵グラフィックチップの2倍以上の性能。

なのでグラフィックボードを取り付ける必要がなく

非常に安い値段で最近の3Dゲームもプレイ可能なパソコンになる。(画質設定下げ必要)




対応メモリー周波数は3200まで使用可能とのこと。
周波数を上げる意味はというと
メモリークロック周波数を上げるとiGPU(オンボードグラフィック)の性能が上がる。
周波数の上昇に比例して性能が上がるので、DDR4-3200などのメモリにすると能力を発揮する。

 

 

今回のRYZEN APUではメモリ周波数を上げると内蔵GPUの性能はだいぶ上がる。
ゲームではFPS(フレームレート)の数値が上がる
ゲームの動きがスムーズになる。

 

 

※ただマザーボードのBIOS次第では高クロックで起動しない可能性も。

  その場合は低い周波数で起動することになる。

  もし高クロックで起動しなければ安定起動するBIOS更新待ちになる。

 

 


他にCPU部分ではコアブースト機能の改善。
今まではすぐにクロックが下がってしまっていたけれど
電圧、温度でより高い最適なクロック周波数を出すようになった。

 



注意点
AM4でソケットが同じRYZEN対応のマザーボードでも
BIOSが更新されたマザーボードでないと起動はしない。

なので、マザーボードを選ぶ場合はちゃんと確認して対応されているものを買う必要がある。
RYZEN 2000などRyzen G APUに対応の記載があるかどうかを確認。



初期の各ドライバーは不安定
あるアプリケーション起動でシステムダウンなどがあるらしい
何でもそうだけど初期ドライバー、BIOSは非常に不安定。
なので安定するまで待つのが正解だと思う。
去年3月のRYZEN発売でもマザーボードのBIOSが不安定で苦労した人はいただろう。

 

 

問題の内蔵GPU(iGPU)の性能

発売前のリーク通り、GPU部分の性能はGeForce GT1030とほぼ同等の性能

Intel 8世代CPU 内蔵グラフィックチップ  インテル® UHD グラフィックス 630 と比較すると

Ryzen 5 2400GはIntelの2倍強 ━ 価格は約2万

Ryzen 3 2200GでIntelの2倍程度 ━ 価格は13000円

 

 

Intel core i7 8700Kは 42000円

Intel core i5 8600Kは 32000円

Intel core i5 8400は  21000円

 

※Amazon価格

 

こうやって見るとAMD APUは非常にコストパフォーマンスがいい

この性能でこの価格は破格と言っても過言じゃないと思う。

 

 

 

実際のゲームでの性能

GT1030と比較すると、これはゲームによって変わってくる

GT1030と同等だったり下だったり。

ゲームがGeForceに最適化されているゲームではGT1030に負ける

やはりPCゲームではGeForceに最適化されているものがあり、仕方ない。

それでもIntel オンボードグラフィックの2倍くらいの能力がある。

 

 

 

高性能グラフィックボードに比べると格段に性能は落ちるが、これはどうしても仕方がない

あくまでもオンボードグラフィックとしてだから。

ゲームの画質設定を下げればグラボなしで、最近の3Dゲームも一応可能という点を見れば十分な性能。

プレイ可能というだけでFPS数値は低いだろう、快適性はどうしても落ちる。

※FPS数値はゲームによって変わってくる。

そして非常に安い

 

 

【結論】

出来るだけ安く性能高めなパソコンが欲しい

パソコンでゲームがしたいけれどグラフィックボードを乗せず

予算は少ない、可能な限り安くしたい

APUはこういう人向けの物