長男が生まれてからしみじみと考えたことです。
あんなに女の子が良かったのに、生まれてみたらこんなにも可愛い。
我ながら一体この変り身の早さはなんなのか。
(変わらなくても困るけど。)
そもそも、なぜ私は女の子が欲しい(欲しかった)のか。

多分一番の理由は、「自分の家族構成に兄弟がいなかった」「未知の存在だった」から。
男の子が一体どんな生き物なのか、全く予想が出来なかったんですよね。
ふたつ違いの妹とは友達のように育ってきて、それがなかなか楽しくて。
今もそれなりに仲は良い。
自分が楽しかったから、自分の子供を通じて追体験したいと思っていた、のだと思います。

自分が女の子であることも、私自身はとても楽しかったです。
レースたっぷり、リボンいっぱいのお洋服が大好きで(これは今でも笑)、色ならピンク一択、女の子なら髪は長くあるべきだと子供の頃は思っていたし、メイクも好き。
七五三も成人式も結婚式も、着飾ってもらってとても楽しかった。
もともとオタクでしたが、大学生になってからは2.5次元の舞台にハマり、舞台もコンサートもFCイベントも片道3時間とかかけて上京してました。
その繋がりで出来た友達も多いし、可愛い顔した男の子にきゃーきゃー言えるのも楽しかったし、「女の子」である自分の人生が楽しかったんですよね。
だから、自分の経験を子供にも体験させてあげたいと思っていたし、それは女の子じゃなきゃダメだと思ってた。

けど、少し周りを見てみれば。
同じ環境で育った妹は、スカートなんてもっての他!ジーンズにショートカット楽でいいじゃん、な私とは正反対な性格に成長し。
面倒だから振袖はお姉ちゃん(私)が着たの着るよ~卒業式はスーツで良いし~なタイプ。
地元の大学、企業に進んで早々と結婚した私とは違い、大学進学を機に地元を出て東京で独身貴族を謳歌しています。
同じ姉妹でもこうも違う。
私は妹の着る服は好みじゃないし、妹だってそれは同じだろう。

子供が女の子だったとして、彼女が私と同じ好みである可能性って、どのくらいあるだろう。
可愛い格好をさせたいとか、楽しい経験をさせたいとか、それって私の主観だけのエゴでは?

じゃあ男性である旦那さんの人生は楽しくなかったのか?と聞いたら否定されるだろうし。
楽しいとか好きとか、本人の主観でしかあり得ないわけで。
結局、女の子が欲しい私は、自分の子供に女の子だった自分の好きを押し売りしたかっただけじゃないだろうか。

「20年経ってから自分の意思で性別変える子だって世の中いるんだしねぇ」

長男の性別が分かったあと、産婦人科の先生に言われた言葉です(笑)
そりゃそーだ、と今なら思う。

現在1歳7ヶ月の息子は、電車と車が大好きです。
私が子供の頃には一切触れなかったものだし、息子が生まれてようやくかじるようになったもの。
どちらかと言うとパパの洗脳の賜物かしら…。
でも、本人が喜ぶよなぁって思うと電車の描いたトレーナーや小物を買ってるし、目が行くのもそういうものばかりになりました。
結局、性別なんて関係なく、親の立ち位置は本人の好きなものを好きで居続けさせてあげる手助けをするってだけなんだなぁと思う。


子供が好きなことを好きって言えるのと同じように、私も好きなものは好き!って突き詰めて行こうとは思うけど(笑)
可愛いものは可愛いし、着たい服を着たい。

舞台関係で親しい友達には「男の子なら8thか9thあたりのテニミュ出れるじゃん!ww」とか言われるので(笑)、そういうのに出ててもおかしくない(と思われるような可愛い)男の子wに育てたいなぁと思うオタクな母です。