「やる気スイッチ」のように、人には色々なスイッチがあると思う。




私自身には、

「涙のスイッチ」

「怒りのスイッチ」

などなどがあると思う。




天真爛漫な子供たちは、忙しい大人たちの、「怒りのスイッチ」を時々押してしまう。


ドラゴンボールのカードゲームで遊んで帰ってきた長男の話。

親友と2人、電気屋さんの片隅によくある、カードゲームコーナーの一角ので遊んできたらしい。




気がつくと、真横に小さな子が。

6.7歳というところ。

その子が突然話しかけてきたらしい。




子供真顔『そのカード欲しい』


長男ニヤリ『コレはあげられないよ』


子供真顔『僕のカードと交換して欲しい』


長男ニヤリ『それも出来ないよ、僕も大事なの。

   欲しかったら下のお店に売ってるよ』


子供真顔『お金がない』


長男ニヤリ『お父さんかお母さんに買ってもらったら?』


子供真顔『今日一緒じゃない』




今年受験生の長男のカード。

それは何年もかけて、少しずつ手元にきたカード。

今はあまり遊びに行けないから、机の中に大事にしまって、行く前に楽しそうに出していた「強いカード」




1ゲームが終った時、真横にいた小さな子はいなくなっていた。

そして…

長男が遊ぶ(カードで闘うため)に横のスペースに置いておいた数枚の「強い」カードも無くなっていた。

とられてしまった、ようだガーン

どこに行ったかわからないし、小さいし、もう戻ってこないから仕方ないね…

親友と2人、あきらめて帰ってきた長男でした。




ここから母親の気持ち。

小さいから許される、とか。

小さいから仕方ない、とか。

私はそんな風には育てて来なかった。

ダメなモノはダメ。

ダメな事はダメ。

そう教えてきた。




とって帰ってしまったその小さな子の親が、気づいてくれるといいなと思う。

我が家からなくなってしまったカード。

わからない人には、ただのカード、かもしれないけど。

戻ってくる事はないだろうそのカード、最後の最後に、その小さな子の何らかの学びになってくれればいいな…と思う。





さらに本心を言えば、やっぱり長男のところに戻ってきてほしいけど照れ

たかがカード一枚にも、親子には色々思い出があったりもする。

その彼女と、私は小学校の役員になった。

小学校という小さなコミュニティの中、突然現れた救世主。私にとってはそれが彼女だった。



彼女には、神業のような特技があった。

学年ほぼ全ての親子の名前と顔を記憶すること。

なんなら、その一人一人のトリセツ(こんな言い方しか思い浮かばない…でも良い意味で爆笑)さえも頭の中にあるのだろう。

トリセツを持ってる彼女は、誰に対しても好印象、失礼が一切なく、とても気遣いの出来る人だった。




私に対しても、無理矢理仕事を押し付けたりもなく。出来る事だけ手伝ってくれればいいのよ、と。優しい人だった。

ドラマでよく見るママ友やママ関係とは、全然違っていた。




優秀な彼女の仕事の的確さとスピード、はすごかった。いつも一生懸命、それも伝わってきた。それでもやる事は多かった。やる事って増えていくものだ。

誰にも押し付けないで、1人頑張る姿を私は見てきた。

私、もっと何かやらないと。

何かできるようにならなくては。

そんな気持ちがふつふつと芽生え始めた自分に、自分が一番驚いた。

そして私は、自ら望んで彼女の「助手」になった。

彼女は、助手をとても大切にしてくれた。




嫌な思いを一度もする事がなく、役員の一年が終わった。

私は…彼女の言葉、ではなく、行動、姿というか背中というか、そこから学んで、私は変わった。

変われた。

変わる事ができた。




短い時間より、長い時間をかけて学ぶ事は深い。

仕事では得られない、子供の親だからできた体験。

大人だって、成長する。

小学校2回目のオトナの私の成長。




彼女に感謝の一年だった。