日本は世界の中でも治安が良く、

住みやすい。

 

そう、感じているのは、

健康な人だけかもしれません。

 

心も体も元気なら、

毎日仕事に行き、

 

それに見合った

報酬があります。

 

収入があると、

 

住んでいる家賃から、

ガス、水道、電気などの

公共料金も支払え、

 

今の時代に欠かせない

スマホだって、

持つことも出来るし、

 

そして、足となってくれる

車だって、

 

マイホームだって、

買えるでしょう。

 

働けば働くほど、

少しずつですが、

生活も豊かになります。

 

だけど、100人が100人、

同じ生活をしているとは限りません。

 

今、家を持たない

若い方のホームレスが

増えています。

 

今、この時間も、

食べるものもなく、

 

お金がないので、

食料を買う事も出来ず、

 

今日は何も食べなかった、

というような

 

苦しい生活をしている方も

いるのではないでしょうか。

 

家賃が払えず、

追い出されては、

行くところがありません。

 

自然と、路上で生活する

ホームレスとなってしまいます。

 

昔と違って、

ホームレスの方々も、

今は過酷です。

 

暑さや寒さなど、

気候的なもの。

 

家の中に居ても、

極端な気温の変化で辛い時があるのに、

 

彼らは外での生活。

 

住む所にしても、

食べるものにしても、

とても厳しいものがあります。

 

特に若い方は、

表面に出せずに、

そういう生活を送っている方もいます。

 

ネットカフェなどでの生活。

 

好きでそういう生活を送っているなら、

大丈夫でしょう。

 

だけど、これも、

お金がないことには、

そう長くは続きません。

 

10年以上?もう20年近く?

前のことですが・・・

 

都内であった出来事です。

 

いろんな観光地を見てまわり、

夕方頃、喉が渇いたので、

 

友人と、近くの公園内に設置してある

自販機の前で、ジュースを買いました。

 

夕飯、どこで食べようか、

など、買ったジュースを飲みながら、

 

ベンチに座って、

2人で楽しくおしゃべりしていたら、

 

自販機の横に設置してある

空き缶などのゴミ箱を

誰かが物色しています。

 

浮浪者のような感じで、

見た目も、その風貌。

 

近寄りがたい感じでした。

 

あまりジロジロと

見るものではありませんが、

 

私たちの真横で作業されているので、

なんだか気になって・・・

 

ジッと見ていると、

その方と目が合いました。(-_-;)

 

よく見ると、

会ったことがある感じ。

 

記憶をたどっていくと、

高校時代の先輩?!

 

背格好、動作が見覚えがあります。

 

同じ部活で親しくしていたので、

顔もよく覚えています。

 

なんで、こんな所に、

そして、こんな事しているの?

と、心の声。

 

集めた空き缶を

透明な袋に入れ、抱えていました。

 

とてもショックでした。

 

学生時代は、とても活発で、

校内でも人気者でした。

 

都内の大学に進学した事までは、

聞いていましたが・・・

 

それ以上は何も知りません。

 

向こうも私に気づいたらしく、

バツが悪そうに、

 

私達から、離れていきました。

 

「あ、先輩~!」

 

と、なぜか、

声をかけた私がいる。

 

というか、声をかけずには、

いられませんでした。

 

どうして?

 

という気持ちがいっぱいだったのですが、

 

何も言葉に出来ず、

お互い、しばらく見つめては、

離れました。(-_-;)

 

そばにいた友人が、

「お金に困っているかもね。」と。

 

あ、そうかも・・・

 

と、今度は走って追いかけて、

 

手持ちのお札を、

数枚渡そうと差し出しましたが、

彼は受け取らず去っていきました。

 

彼なりの

プライドがあったのかもしれません。

 

あまりのショックで、

しばらくは私もそこから動けません。(-_-;)

 

地元に帰ってから、

先輩に会った、ということを

 

両親に話すと、

知っているだけに

とても心配していました。

 

先輩の親御さんは、

彼が大学時代に、

2人とも亡くなって、

家も解体されて更地になっている。

 

ということを聞きました。

 

親の方が地元に詳しいですね。

 

実際、会ったからって、

助けることも

 

かける言葉さえも出ず、

何も出来ないのです。

 

そこまでの道のりは、

とても苦労があったと思います。

 

これが、先輩に

最後に会った時のこと。

 

今、思い返しても、

とても胸が痛いです。

 

若い方の貧困は、

身綺麗にしているし、

表には出ません。

 

自分からは言わないし、

まさか、お金に困っている

ということも

 

表面では分かりません。

 

先輩のように、

ホームレスになって初めて、

周りが分かるのです。

 

・・・それでは、遅すぎますね。泣。

 

あれから、随分、

時は経ちましたが、

 

少しでも生活が、

良い方へ向かっていると、

生きていると、

そう思いたいです。

 

以前は、国が守ってくれるであろう

<生活保護>も

多くの制約があり、

 

特に若いと、

探せば仕事があるだろう、

ということで、

 

なかなか申請、

受け付けさえも

してもらえなかったのです。

 

こういった現状が、

豊かと言われていた日本。

 

<生活保護>という言葉自体、

敬遠される時代でした。

 

だけど、今は違います。

 

昔のように

厳しいものではありません。

 

家庭の事情や、健康状態など、

様々な理由で、

働けない方も多いのです。

 

今、苦しい状態なら、

必ず誰かが助けてくれます。

 

所持金が0になる前に、

相談しましょう。

 

こういう時こそ、

頼るのです。

 

今ではいろんな団体があり、

生活を支援してもらえます。

 

そして、役所の生活保護の申請も

昔ほど、難しくはありません。

 

ホームレスになってからでは、

仕事を探すのも、

とても難しいのです。

 

なので、ひとりで悩む前に、

必ず、相談してほしいと思います。

 

本人が前向きに動けば、

きっと未来は、

開けると思うのです。