最近、人生のあちこちに
<年齢制限>という
見えないバリアがあることに、
ふと気付き始めました。(^_^;)
若い頃には
“向こう側の世界の話”
だったはずなのに、
気がつけば
自分が対象者になっている。
まるで気づかないうちに
ステージが進んでしまった
ゲームのようで、
「え、私もうこのレベル?」
と画面を二度見する
気分になります。
たとえば遊園地の
ジェットコースター。
若い頃は
「絶叫はストレス発散よ~!」
なんて言いながら、
連続3回乗っても
ケロッとしていたのに。
中高年になると、
まず乗り場に向かう階段で
息が上がり、
座席に座った時点で
「腰が・・・」とつぶやき、
降りた瞬間は
足元が若干ふらつく。
これだけでも十分なのに、
いざ利用案内を見ると
小さく書いてあるのです。
「65歳以上の方のご利用は
ご遠慮ください」
あの小さい文字の
破壊力たるや・・・。
ジェットコースターに
乗るはずが、
なぜか人生の
ジェットコースターに
乗っているような・・・
そんな気分になります。笑。
いやいや、まだ年齢制限は
大丈夫!乗れる!
だけど、最近の遊園地は
健康チェックがとても厳しい。
「持病のある方」
「首や腰に不安のある方」
「血圧が高い方」
は、御利用を控えてください、
などなど。
該当項目に片っ端から
当てはまっていくと、
苦笑いしか出ません~。
私の友人なんかは、
「全部じゃないですか~」
と自分にツッコミつつ、
同じく、
チェック項目に当てはまる私も、
そっと出口側の
ベンチに向かう・・・。
はい、<お控えくださいメンバー>
のひとりでございます。笑。
そこで若い家族連れを
眺めながらポップコーンを食べ、
「これもまた人生の楽しみ方よね」
などと自分を慰めるのです。
そして、意外なところにまで
年齢制限は存在します。
献血もそのひとつ。
若い頃は
「世のため人のために
役に立てるなら」と、
軽い気持ちで献血ルームに
行ったものです。
でも今は、受付で
年齢の数字を書く段階から
ちょっと緊張します。
「まだいけるよね~?」
と自分に問いながら書き込み、
ドキドキしつつ案内を待つ。
この日、一緒に献血に行った
叔母が、止められました・・・。
スタッフさんの
優しい笑顔とともに、
「あ、こちらは69歳までなんです」
と案内され、叔母は待合室へ
戻された・・・。(^_^;)
叔母は、
「人生の卒業証書を
渡されたみたいな気分~」
と言っていました。
「長い間、ご協力
ありがとうございました」
と言われていたら、
叔母は泣いてしまったかも
しれません。笑。
私もいつかは来ますね・・・
こういう瞬間。(^_^;)
いや、まだギリギリ
大丈夫な年齢なら余計に複雑。
「まだいけるはず」
「でも何となく体力に
自信がない自分もいる」。
そんな心の揺れ動きが
中高年あるあるです。
他にも、小さな年齢制限は
日常のあちこちに潜んでいます。
スポーツクラブの
新しいプログラムが「40代まで」。
温泉やサウナの
“高温風呂”注意書きが
「高齢者の方はご注意ください」。
市町村の健康診断項目は
「この年齢になると増えるのね」
と実感するほど盛りだくさん。
極めつけは健康番組。
20代の頃は
「なんだか難しそう」
とチャンネルを変えていたのに、
今は画面にかじりつき、
「へぇ〜このサプリって
そんな力があるの!?」
とメモまで取りそうな勢い。
もはや“年齢制限を超えた瞬間の
あるある認定試験合格”です。
けれど、私も中年?になって
分かることもたくさんあります。
若い頃には気づかなかった、
自分の体との付き合い方。
無理をしない勇気が
大事だということ。
年齢制限に出会っても、
「じゃあ別の楽しみ方を見つけよう」
と気持ちを
切り替えられる柔らかさ。
ジェットコースターに
乗れないなら、
地上でゆっくり
ソフトクリームを食べればいい。
献血に行けないなら、
その分いつもより周りに
優しくすればいい。
年齢制限にぶつかっても、
人生の楽しみ方が
なくなるわけではありません。
むしろ中高年になると、
若い頃には見えなかった
“味わい深い世界”
が広がっています。
無理をしないのに
充実していて、
静かなのに心が満たされる。
「何かに参加できること」
以上に、
「今日も元気で笑えること」
が最高のご褒美だと
感じられるようになっていきます。
中高年は、年齢制限の向こう側に
立つことが増えるけれど、
その分、人生の楽しみ方の
選択肢はむしろ
増えているのかもしれません。
今日もまた、
小さな制限に苦笑しながら、
でも自分らしく。
そんな日々を
積み重ねていくことこそ、
最高の大人の楽しみ方
なのだと思います。