生誕60周年記念 くまのパディントン展 (Bunkamura ザ・ミュージアム) | 今日もこむらがえり - 本と映画とお楽しみの記録 -

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生誕60周年記念 くまのパディントン展
会期: 2018.4.28(土) ~ 2018.6.25(月)
 
オーチャードホールでルグリ版『海賊』を観る前に、ザ・ミュージアムにも寄り道。大好きなパディントンが60歳!(´艸`*) 幼稚園に入る前から大切なお友達だったパディントン。でも、同世代の友達にはプーさんは人気でしたがパディントンの知名度がいまいち低いことがずっと不思議&残念でした。でも、実写映画「パディントン」がヒットして続編「パディントン2」も!そして生誕60周年記念の企画展♪すでに世界中で人気者のパディントンですが、この流れをきっかけに、さらに愛されて、この先もずーっと側に居続けてくれますように(´ー`)。と思います。
 
 
小さい頃から気が付いたら側にあったので、すごく近しいお友達のつもりでしたが身近すぎてパディントンのおはなしの内容はよく知っているのに、原作者のことやパディントンの物語の出生については意外とわかっていなかった!ビアトリクス・ポターの『ピーターラビット』やトールキンの『指輪物語』、J.K.ローリングの『ハリー・ポッターと賢者の石』、、、世界中で長きに渡って愛される物語のほとんどが最初は作者の身近な大切な人のために書かれたものだったように、パディントンの産みの親のマイケル・ボンド(1926-2017)さんも、自分と自分の家族の楽しみの為に書き始めたとのこと。
 
大切な人のことを想って書くから、優しさと愛情がたっぷり詰まっているから、皆の心に響く素敵な物語が生まれるんだなぁと実感。根っからの悪い人が誰も出てこないパディントンのおはなしを読んでいたら、確かに誰かを憎むとか、蔑むとか、妬むとかいう気持ちは育たない気がします(*'ω'*)。マイケル・ボンドさん、去年お亡くなりになられていたんですね・・・(/_;)。享年91歳。長い間パディントンを私たちとシェアしてくれて本当にありがとうございます。会場では貴重な生前のインタビュー映像も観られます。ボンドさんの仕事部屋に、映画版「パディントン」のディスクが額に飾られているのを発見(´艸`*)。
 
パディントンの物語が優しさに満ちていて私たちの心をつかむ、もうひとつの隠れた秘密。それは、パディントン駅についた南米ペルーからやってきたくまが首から下げていたあの「Please look after this bear.(どうぞこのくまのめんどうをみてやってください)」の札に通じます。
 
それは、第二次世界大戦で疎開してきた大勢の子供たちが首から名前や住所を書いた札をぶら下げて、荷物を持って駅のプラットホームでたたずんでいるニュース映像がショッキングな記憶としてずっと残っていたこと。そしてある年のクリスマスに奥さんにプレゼントを選んでいたらたった1匹だけ売れ残っていたくまのぬいぐるみを見つけて、このくまに家族を与えてあげたいと思ったこと。そのくまのぬいぐるみは、その後パディントンとブラウン一家のように、ボンドさん家族と常に一緒に行動し、レストランでも椅子に座らせてもらっていたそうです(´ー`)。
 
 
会場の最初の方では、そんなパディントン誕生秘話に関するエピソードや資料、それに世界中から届いたパディントンへのファンレターなども展示されています。「パディントンの故郷に行ってみたいのですが、ペルーのどの辺なんですか?」という質問も^^。封筒の宛名も「イギリス、ロンドン、パディントン・ベアー様」だったり、余白にパディントンのイラストがいっぱい書きこまれていたり。眺めているだけで心がほっこりしてきます(´艸`*)。ロンドンのパディントン駅にはパディントンの像も。それは知っていましたが、あの像、等身大なんですね!(´ω`*)
 
 
画像はウィキペディアより拝借。今度会うことがあったら背比べしてみよう♪実写版映画のパディントンも、このスケールに忠実に再現されたのかな?( *´艸`)
 
 
1958年に最初に出版された際のペギー・フォートナムさんの挿絵に始まって、その後、世界中で色々なアーティストによって描かれてきたパディントン。 フレッド・バンベリー、デイビッド・マッキー、R.W.アリー、ジョン・ロバンなど様々なアーティストのパディントンの原画や世界各国の絵本がたっぷり展示されています。個性様々なパディントンがたくさん!( *´艸`) 知っているパディントン、初めましてのパディントン、、、楽しいです。
 
中でも一番気に入ったのは、アイバー・ウッドというアーティストによるパディントン!沢山のパディントン・グッズのデザインを手がけた方ですが、 「ロンドン・イブニング・ニュース」 の紙面に掲載されていたというパディントンの4コマ漫画がとっても楽しい!(*‘ω‘ *) パディントンの本は本屋さんで手に入るんだし今回は図録は必要ないかな、と思っていたのに、アイバー・ウッドさんの4コマ漫画を全部(展示されていた分だけでも)手元に置いて何度も眺めたいがために買ってしまいました。あまつさえ、ポストカードも(笑)。
 
 
スキャンがナナメになってちょっとブサイクになってしまってすみません。こちら↑は「パディントン 旅行から帰る」。旅行は楽しいけれど、帰国した時につかれているのにイミグレの行列にウンザリしがちですが、くま専用レーンはガラ空き!いいなぁ(´ー`)。
 
 
こちら↑のタイトルは「パディントン トランプをする」。なにせくまですから(´ー`)。ストリップ・ポーカーで丸裸になっても全然へっちゃら!パディントン相手では買ってもちっとも買った気になれませんよね~( *´艸`)。
 
4コマ漫画のパディントンに目がくらんで(笑)買った図録でしたが、福音館書店から出版されたシリーズの翻訳を手掛けた松岡享子先生(この企画展の監修もされています)が書き下ろし(訳しおろし?)された、日本未翻訳の『Love from Paddington』のうち2エピソードも掲載されていて素敵なオマケ♪疲れた時、ブリューな気分の時の心のビタミン剤がひとつ増えました^^。
 
グッズと言えば・・・展覧会オリジナルの限定ぬいぐるみ。子供の頃持っていたぬいぐるみとルックスが違うのであまり興味なかったのですが・・・何気に手に取ってみたら、その手触りの恐ろしいまでの心地よさ!Σ(゚Д゚) エンドレスでナデナデしつづけたくなりそうで、かなり危険でした。頑張って思いとどまりましたが・・・ミニサイズのキーチェーンもあってまた危険・・・^^;。
 
さて。創業当時からお世話になっている大好きなBunkamura。ミュージアム、映画館、シアター、ホールとファシリティが揃っていて本屋もあればレストランもあって、駅から遠いこともあって用事があるとついついハシゴして1日過ごしてしまうのですが、パディントン展の後、2018/7/2(月) ~ 11/15(木) まで全館改修工事でCloseになります。Bunkamuraのない夏と秋を過ごすのは寂しいのですが、長年頑張ってきたBunkamura、そろそろメンテナンスは必要ですよね。お休みに入る前に多分もう一度くらいは映画観に行きたいと思っていますが。秋のリニューアルオープンを楽しみにしています。いつもありがとう、Bunkamura♡