ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2018
UN MONDE NOUVEAU ~新しい世界へ~
プログラム: M246
日時: 2018.5.4(金) 19:15~20:00
会場: 東京国際フォーラム ホールC(ナボコフ)
(https://www.lfj.jp/lfj_2018/performance/timetable/detail/m246_modal.html)
〈曲目〉
チャイコフスキー:イタリア奇想曲 op.45
コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
(ⅠModerato nobile, ⅡRomanze: Andante, ⅢFinale: Allegro assai vivace)
〈出演〉
アレーナ・バーエワ (ヴァイオリン)
クルージュ・トランシルヴァニア・フィルハーモニー管弦楽団
カスパル・ゼンダー (指揮者)
今頃からやっとGW日記が始まる感じです^^;。2005年に初めて東京に上陸してからずっと毎年、気になっていたラ・フォル・ジュルネにようやく(随分時間かかったな~(笑))初参戦!といっても1コンサートだけですが。GW中の三日間、丸の内エリアが(今年は池袋の芸術劇場エリアも会場に加わりました)終日クラシック音楽のお祭り状態!(*'▽') 毎年今年こそは・・・と思いつつ。
プログラム発表とチケット販売開始が一番忙しい時期なのでチェックする余裕がなく、やっと手が空いた時にはすでにあらからのめぼしいチケットは売り切れているわ、カレンダー次第で休日出勤の兼ね合いも微妙だわで、今年もついうっかりスルーしてしまいそうになったのですが、偶然目についたのがこのプログラム!大急ぎで取りあえずこのチケットだけ確保しておいたんです( *´艸`)。
チャイコフスキーの《イタリア奇想曲》、今年どこかで機会があれば演奏会で聴きたいなぁと密かに思っていたのです♪願えば叶う。神様ありがとう♡ もう1曲の作曲家、コルンゴルトは20世紀初頭のウィーンで「モーツァルトの再来」と呼ばれた(フルネームはエーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト、名前にもモーツァルトが!^^)元・神童。
10代からオペラやバレエ、ピアノ・ソナタなど幅広く活躍して輝かしい名声を手に入れるものの、ユダヤ系だったためキャリアの頂点でナチスを逃れてアメリカへ亡命し。ハリウッドの映画音楽を手掛けて1936年には「風雲児アドヴァース(Anthony Adverse)」で、1938年には「ロビンフッドの冒険」でもアカデミー作曲賞も受賞したんですって(´ω`*)。
今回のヴァイオリン協奏曲は、そんなコルンゴルトが第二次世界大戦終結後の1945年に手掛けた作品で、当時は「時代遅れ」だなんて酷評もされたものの、後に再評価され今では20世紀初頭を代表するヴァイオリニストにとっての重要なレパートリーになっているということで、どんな楽曲なのか、聴くのが楽しみでした^^。

さて、まずは待望の《イタリア奇想曲》です。わくわく。東欧屈指のクレージュ・トランシルヴァニア・フィルハーモニー管弦楽団の演奏と、プラハ・フィルの首席指揮者も務めたことのある、カスパル・ゼンダーさんの指揮です。ゼンダーさんはベルン大学で指揮だけでなくフルートも学んでいたんだそうです。おぉ。さらに現在は、ベルン・パウル・クレー・センターならびにフラデツ・クラーロヴェー・フィルの音楽監督のポジションに就いてらっしゃる。パウル・クレー・センター!今年の私はパウル・クレーに縁があるような?(多分、自分が気になっているので目につきやすいだけですね(∀`*)ゞ)
どこか柔らかさも感じるファンファーレで始まる《イタリア奇想曲》。1879年末から1880年の4月にかけてイタリアに滞在したチャイコフスキーが、イタリアの風土や文化や景色にいたく感動して、その情熱を閉じ込めた記念的な作品。目にした風景や体験を、絵や音楽やダンスその他で表現できるのって本当に羨ましいです。凡人は、少しでも記憶をとどめておけるよう、駄文を記録しておくのが精いっぱい|д゚)。
17-18世紀のイギリス上流階級の間では上級教育の総仕上げとしてイタリアへ旅行しローマ遺跡などを観てまわるグランド・ツアーが流行。当時の”卒業旅行”の定番だったわけですね。そこから派生して、なのかは確かではありませんが芸術家たちの多くもこぞってイタリアへ。グランド・ツアー大流行。19世紀以降もイタリアは芸術家にとって魅力的であり続けたようで、オットー・ネーベルだってパウル・クレーだって旅したイタリア。今もイタリアに行けば、もしかしたら、彼らが見た風景と重なる一瞬があるのかも・・・なんて想像しながら旅行するのも楽しそうですね。む。無性にイタリア旅行に行きたくなってきた(笑)。そう気軽には動けないので、音楽と想像力で自由旅行にでかけることに(´ー`)。
チャイコフスキーが滞在していた部屋から朝夕聴こえてきた兵隊ラッパのファンファーレ、民俗的な旋律(村のお祭り)や、賑やかなバール、伸びやかで開放的な景色、明るい笑い声、などイメジネーションが広がる旋律が入れ代わり立ち代わり。朗らかで楽しくて、でも時折ほんの微かにメランコリックを感じるのは、それもまたイタリアという風土の持ち味なのか、それともチャイコフスキーの感傷なのでしょうか(´ー`)。あぁ~、生演奏が聴けて嬉しい!幸せな時間でした。
そして、ヴァイオンのソリストを迎えて、興味津々なコルンゴルトです。ソ連出身のアレーナ・バーエワさん、写真と違わぬ美人さん。スラっと背が高くスレンダーなプロポーションに、ほんのすこしグレイッシュな上品な光沢の、素晴らしくロマンチックなブルーの生地(シルク・タフタ風)のワンショルダー&マーメイドラインのドレスがとってもお似合いです。どことなく、大好きなレイチェル・ワイズにも似ているような( *´艸`)。そして、ヴァイオリンの音色!どんな感じだったか表現するにふさわしい語彙を、ひとつも持ち合わせていない自分にボーゼン(苦笑)。素敵でした。来年にはN響&パーヴォ・ヤルヴィさんとの共演が既に決まっているとか。ちょっと気になる・・・( *´艸`)。
肝心のコルンゴルトの楽曲は?はい、素敵でした。導入は、必ずしも好みの感じではない・・・と思ったのですが・・・第二楽章、弟三楽章、とどんどんハマってゆく感じ。なにこれ(笑)。モーツァルトの再来と言われたのが納得の、華やかでロマンチックな優美な旋律。でも、それだけでない激しさや、叫びのようなものがその浪漫のベールの下に潜んでいるような。なんだか何度も繰り返し聴きこんでみたくなる壮大さを感じる曲でした。
帰りに立ち寄った物販コーナーで、別のヴァイオリニストの録音のCDが売っていたのですが、そのヴァイオリニストがBSの録画で鑑賞した、サントリーホール30周年記念ガラでズービン・メータさん、小澤征爾さんと共演していたアンネ=ゾフィー・ムターさんでした!悩んだ末にその場は買わずに去ったのですが、ムターさんとバーエワさん、2人の異なる美しさを携えたヴァイオリニストの演奏を聴き比べてみたいという気持ちもウズウズ(実際に聴き比べる能力はないんですけどねー^^;)。この記事書いていたらまたウズウズが高まってきたので、多分、近日、何かのついでにかこつけて購入しちゃう予感です(笑)。
1日中どこかでコンサートが開催されていて、1コンサート1,500円~3,000円で楽しめて、ビッグネームからまだ見知らぬ素敵な新星、さらに時に西洋音楽の枠も超えたユニークなプログラムもあったりして気楽に音楽の楽しさを味わえるラ・フォル・ジュルネ。最後に蘊蓄メモ。
ラ・フォル・ジュルネとは?
La Folle Journee=熱狂の日、とう云う名のクラシック音楽のお祭りで、その始まりは1995年のフランス西部の港町ナント。ナント!「ロシュフォールの恋人たち」のジャック・ドゥミ監督が子供時代を過ごした港町であり、監督のチョウヘンデビュー作「ローラ」(いつか観たい)の舞台、そして三大陸映画祭も開催される町。いいなぁ行ってみたいなぁ。
日本に初上陸したのは、上述の通り2005年。
最初はラ・フォル・ジュルネ・ジャポンでしたが東京以外でも開催されるようになって、去年から?今年から?ラ・フォル・ジュルネ・TOKYOになりました。今年のテーマは「UN MONDE NOUVEAU(新しい世界へ)」ですが、1995年の第一回目のテーマはなんと「モーツァルト」!ラ・フォル・ジュルネというタイトルも、モーツァルトにも縁があるものでした。
1995年、ルネ・マルタンが初めてラ・フォル・ジュルネを企画したときのテーマは「モーツァルト」。まず頭にあったのは、複数の会場で2日間ほど24時間絶え間なくコンサートを開催し、祝祭的な音楽祭にしたい、ということでした。そのネーミングを考えたとき、インスピレーションを受けたのがボーマルシェの戯曲「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)、あるいはフィガロの結婚」です。1784年に発表され、モーツァルトもオペラの元にしたこの戯曲は、当時の価値観を覆す革命的なものでフランス革命の導火線になったともいわれます。「ラ・フォル・ジュルネ」というタイトルこそ、まさにルネ・マルタンの夢、人々をクラシックから阻もうとする様々なバリアーを取り去りたいという思いにぴったりの言葉だったのです。
(ラ・フォル・ジュルネ・TOKYO公式サイトより)
https://www.lfj.jp/lfj_2018/history/
東京国際フォーラムの周辺では常にどこかからか音楽が聴こえてくるし(アウトドアに設置されたステージでのミニコンサートも多数開催)、魅惑的な飲み物やお料理の出店も・・・( *´艸`)。生憎、この日体調悪かったので辛うじてチケット買ってあったコンサートだけ参加して直行直帰でしたが(T_T)、次回はもっとたっぷりじっくり、友人とワイワイ楽しく参加したいなぁ・・・としみじみ思うのでした。
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